[携帯モード] [URL送信]


「ええぇぇえぇ!!!!!」


ボクが答えるなり、横から大きな声が上がった。
そちらを向くと、10代目さんが目を大きく見開いて頭を抱えていた。

どうしたのだろう?


「それってまさか記憶喪失!?た、大変じゃん…どうしよ!!」

「うるさいぞダメツナ」

「ぎゃっ」


 そう言うなり10代目さんがあたふたし始め、そうするやいなや、10代目さんはリボーンさんに思いっきり蹴られて床に後頭部を擦りながら吹き飛んだ。

 凄く痛そうだ。
 大丈夫だろうか…。


「10代目っ!?」

 極寺さんが慌てて10代目さんへと駆け寄っていく。
 心底心配といった様子で、極寺さんが10代目さんを慕っているのは一目瞭然だった。

 それにしても、リボーンさんは10代目さんか極寺さんの弟かと思っていたのだけれど、どうやら違うようだ。

 一体、この三人はどういう関係なのだろう。
「ててて…」

 右手で後頭部を抑えながら10代目さんは起き上がった。
 その背中を極寺さんが支えている。

「急に何すんだよっ!リボーン!!」

 10代目さんが叫ぶ。

 ズガーン!!!

「ひいっ!?」

 その瞬間に10代目さんの髪の毛の端を銃弾が掠めた。
 茶色い髪の毛が3、4本宙に舞う。

「お前の声が急に不快になったんだ」

「理不尽だろそれっ!」

「だって、なったんだもん」

「口調変えて誤魔化そうとすんなよ!」


 二人は言い争い始めた。

 だけど、その言い争いはどこか微笑ましいモノが感じられて、嫌な感じはしなかった。

[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!