ふたりですか
学校には無い日があるらしい。
制服という服に着変えて台所に行くと、
「あれ、心葉。今日は休日だよ」
綱吉さんは首を傾げた。
なんだか何時もよりぼーっとしていて、髪が所々ぴょんぴょんしている。
遅刻…だっけかをする日みたいな格好だった。
遅刻と言えば、それをすると綱吉さんは雲雀さんと追いかけっこを始めるのは何でだろう。
その時、雲雀さんはボクの相手はしないで綱吉さんばかり追いかけるのも不思議だ。
「良い修行だぞ」
リボーンさんはそう言っていた。
ここで話を戻すと、
『休日…?』
ボクは首を倒した。休日って何だろうと思ったのだ。
綱吉さんは困ったようなふにゃふにゃした表情になった。
「ええと…学校が無い日…だよ」
それから、教えてくれた。
なるほど、そんなこともあるのかとボクは知った。
それで、ボクは綱吉さんに町を案内してもらうことになった。
綱吉さんは最初、
「は〜?何でいまさらするんだよ」
と口の端を下げて小さく言った。途端にリボーンに頬を蹴られて横に倒れた。
「いいから行きやがれダメツナ」
リボーンさんが銃口を綱吉さんに向けながら言うと綱吉さんは消えそうな声で分かったから、と呟くみたいに言った。
そういう訳で、ボクは綱吉と今公園というところに来ている。
小さな人…子供が何人か走り回っていた。
その内の何人かが、ボクと綱吉さんに向かって、カップルだ、とかデートだ、とか言うと綱吉さんは顔を真っ赤にして叫んだ。
子供達は笑いながら何処かに行ってしまった。
綱吉さんは大きく項垂れた。
カップルって、ルって書いてある飲み物を入れるやつだろうか?
デートは英語という授業で教えてもらった気がする。
確か…えっと……何だっけ。
「…ボス…?」
考えていると近くから声がした。とても小さくて、綺麗な声だった。
あれ?綺麗ってどんなだったろう。
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