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02

カチ、コチ、と時計の針が動く音とペラペラと静かに先生が本をめくる音とシャーペンのコツコツあたる音が響く部屋。
先生はチラッと時計を見ると私を見て、

「じゃあおしまいな。すぐ採点するから少し待て」

と言った。部屋には相変わらず時計の針の音が響く。あと、ペンでまるつけをする音も。

「…書いたところは全問正解、だな。最後の5問はまだやってないのか?」

そう聞かれ頷く。

「そうか…。お前頭いいんだな。授業聞いただけで解けるのか?」

首を横に振り、先生からプリントを奪うとあいてるところに【家で復習してたから】と書いた。先生は再び「そうか」と呟くと「お疲れ」と言い、ポンと頭を叩いた。

プリントに【さようなら】と書いて先生に渡すと「おう、さようなら」と笑いながら手を振ってくれた。次の授業はもう始まっていたけど数学の先生がミニテストの事を言っていてくれたようでなにも言われなかった。

昼までの授業は全て終わり椿先生は教室に戻ってきた。

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あきゅろす。
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