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02

「雪那ー、準備できたのー?」

母さんがいつも通り私を呼ぶ。いつもと違うのは時計の針が指す時間と、クローゼットから出した真新しい制服だけだった。急いで新しい制服に着替えると下におりる。

「やっぱりセーラー服よねっ女の子は!」

赤いリボンがたまらないわ!と叫ぶ母さんを無視して、キッチンにある紅茶のポットとカップをお盆に乗せてテーブルに運んだ。テーブルには早く私を食べて、と言わんばかりにキラキラ輝くオムライス。

私と母さんはいただきます、と言った。
実際声がでていたのは母さんだけなのだけど。

「雪那、おいしい?」

そう問う彼女に私は満面の笑みで頷く。彼女は悲しそうに笑った。

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