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姉ちゃんと俺と3年E組
お宅訪問


母校訪問から数日事件は起きた。



「「「こんにちはー!」」」

『おーこんにちは!今、陽斗出かけちゃっ…』

「お姉さんに会いに来ました!」

『えっと…?あたし?』

「はい!」



そう、弟のクラスメイトが数人が訪ねてきたのだ。
あまりにもいきなりすぎて目が点になってしまったが、特に予定もないしとりあえず上がってもらった。


「名前さん、すいません。俺が名前さんの家が近所だって言ったら、行ってみようってなっちゃって…」

『あーそれでね!謝んなくていーよ、あたしと悠馬くんの仲じゃん!可愛い弟の友達だから大歓迎さ!』


みんなをリビングに通し私はお茶の準備をしていると磯貝悠馬くんが手伝いに来てくれた。
悠馬くんとは陽斗の小学生からの親友であり、たまに一緒に遊びに行ったりしていて弟みたいな感じだった。


『まぁ、みんな適当に座ってよ?』

「「「有難うございます!」」」

『それで君達は…?』

みんなにお茶と菓子を出し終えると本題に入る。
母校訪問以来で顔は分かるものの名前まではまだ把握出来ず尋ねる。
右から渚くん、業くん、岡島くん、カエデちゃんにひなたちゃん。
よし、覚えた。


『それであたしになんか用だったのかな?』

「名前さんは彼氏いますか!?」

「ちょ、いきなり何言ってんだよ岡島!」

「最低ーっ」


岡島くんの質問に渚くんがツッコミ、カエデちゃんが汚い物を見る目で岡島くんに言った。


『あははっ、彼氏はいないよー』

「まじすか!?じゃあ俺t……いてててーっ!」

「いい加減にしろよ…」

岡島くんが目を輝かせ私に何か言おうとしたら何だか騒ぎ出した。
下の方でカルマくんが岡島くんの足をつねっているのが見えたが見ないふりをした。そして目が合い笑った。
悠馬くんが呆れ顔で話しいたが、みんな仲が良いのがわかる。

それから好きなタイプやら好きな物やら色々聞かれ答えた。


「名前さんって綺麗ですよね!なんかお手入れとかしてるんですかー?」

『んー、毎朝牛乳飲んでストレッチぐらいしかやってないかなー?』

「牛乳…やっぱ牛乳なんですね」


カエデちゃんに聞かれ答えると、私の胸を羨ましそうに見て"牛乳"と呟いていたので"毎朝飲めば間違いなし!"と親指を立ててニカっと笑った。
すると彼女は私の手を握りはいと答えた。
カエデちゃん素直で可愛い…。


それから私と陽斗の小さい頃のアルバムを見て盛り上がっていると玄関が開いた。
勢いよくリビングのドアが開くと驚いた顔の陽斗がいた。


「ちょ!なんでみんないるんだよ!」

『陽斗、おかえりー』

「お邪魔してまーす」

「ただいま…じゃなくて!」


驚いて騒ぐ陽斗に悠馬くんが話をしてくれた。
あぁ、本当に良い子だよ。
なんて思いながら私はみんなと話を続けると、理解したのか陽斗も話に混ざってくる。


「これって…?」

『これはねー、確か公園のタイヤに躓いて泣いてるんだよー!陽斗可愛いでしょ!』

「ちょ、余計な事言うなよ!」


ひなたちゃんが写真を指差し私に尋ねると、その写真を見て答える。
陽斗が"見るな"と耳を少し赤くさせ写真を隠す。
その姿を見たひなたはほんの少し顔が赤くなっているように思った。
もしかして?なんて思いながら2人を見ていると頬が緩んだ。


________



それから1時間ぐらい話、気付いたら17時になろうとしていた。
渚くんがそろそろ帰ると言えばみんなが一緒に立ち上がり玄関に向った。

私も一緒になりサンダルを履き外に出る。
すると頭に何かが乗り振り向くとカルマくんだった。
私の頭に手を乗せ一言。


「お姉さんって結構小さいんだね」

『えっ?あーんーそうだね』

「もしかして気にしてた?ごめんね」

『あははっ、いいよ』

「小さい方可愛いよ」

『んなっ!//』


意地悪そう笑うと私の頭をくしゃりと撫で"じゃあね"とみんながいる方に向った。
私はあまりにも突然すぎる彼の行動に驚き、不覚ながら少しドキッとした。


「今日は突然お邪魔してすいませんでした。」

『いいえーまた来てね!』

「それじゃあ、失礼します!」

『気を付けて帰ってねー!』


彼等に手を振り見えなくなるまで見届けた。
カルマくんとの最後のやり取りを思いだし、少し頬が熱くなった気がした。
年下の男の子にそんな事をされるのは初めてだし、周りの男友達でもそんな風になった事がない為考える。
だが、まぁいっかと思い家に入った。



そんな感じで今日は終わった。



________


「名前さん、良い人だったなー」

「前原が羨ましいぜ!」

「今日は楽しかったー」

「次は連絡してから行こう」

「そうだね、今日はいきなりで驚いただろうし」



前原家から帰る各々





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