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S.A.K.U.R.A.
心拍上昇中

翌朝。
私はいつもの様に起きる。
カーテンを少しずらし外の様子を確認する。
空はまだ薄暗く静かだった。
庭の方を眺めると小湊くんが素振りをしていた。
着替えを済ませた私は彼のいる庭へと移動した。

『小湊くんおはよう。早いね』

「名前おはよ。うん、体が鈍っちゃうからね」

私に目線をずらしながら素振りをした。

「あのさ、その苗字で呼ぶの止めてくれない?」

『あっ、ごめん!』

「うん。家、みんな小湊だから」

『そうだよね!じゃあ…亮介くん…』

私は初めて彼の下の名前を口にすると
亮介くんはなに?と嬉しそうに笑った。
呼んでみただけだと伝えると
ふぅんと少し意地悪そうに笑った。


空は段々と明るくなり私達は朝日を見つめた。

『綺麗だね』

「そうかな、名前の方が綺」

と私を見つめて来た。
私は驚き顔が一気に熱くなる。
ドキドキと心拍数も上昇してきた。

「名前好きだよ」

彼は小さくそう言う

『私も好き…』

「じゃあ、今日から俺の彼女だね」

私が返事をすると亮介くんは優しくキスをした。
恥ずかしくなり少し俯くと彼はまた笑う。
それからすぐに家に入れば両親が起きてきた所だった。
挨拶をすませ一旦部屋に戻ると春市くんの寝息が聞こえた。


「少し寒いね」

そう言うと亮介くんはベットに潜り手招きする
私は少し近寄ると彼に手を握られベットに引き寄せられ一緒に中に入った。

「うん、温かい」

亮介くんは私を優しく抱きしめながら呟く。
うんと頷くといつもの笑顔を私に向けた。
ドキドキと鼓動が激しくなる。
聞こえてしまうのではないかと思っていると
彼からも同じように鼓動が聞こえた。

『緊張してる?』

私は少し彼を見上げそう言うと
そういう事言わないの。と唇を塞がれた。
重なり合うようなキスを数回
何も出来ない私はそのまま彼にキスをされる。
唇の隙間から舌が入り込んでくると
ビクリと反応し甘い声がでる。

「静かにしないと聞こえちゃうよ?」

『いじわるっ…』

耳元で小さく呟く彼は意地悪そうに笑う。
顔を真っ赤にさせ彼の耳をパクリと口に含む。
いきなりの事で驚いたけれどすぐにまた口を塞ぐ。
彼は私の胸に手を添えた時上のベットが少し揺れた。

「んーっ…」

私はっとし上のベットの春市くを思い出した。
春市くんはまだ夢の中だったらしくその後静かだった。

「続きは今度ね」

亮介くんは意地悪そうに笑うとベットから出た。
布団はまだ暖かく先程の事を思い出すとまた
熱くなる。


それから数分後に春市くんが起き
皆で朝食を食べ少し出掛けた。






一週間はあっという間に過ぎ私達は東京へと帰った。













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