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失敗した。
客の選びには自信があったが、今回は本性を見抜けなかった。
ホテル街から離れた時点で、逃げ出すべきだった。
後悔先立たず。
待ち受けていた男の仲間共々、人気のない公園で数人の男に嬲られた。
行為の後、力の入らない体を叱咤して服だけは身につける。
今日は、野宿するしかあるまい。
指の一本すらまともに動かないのだから。
金だけはきちんと払っていったのには安心して、目を閉じる。
明日は、休もう。
きっと熱が出る。
ここ数日体調がすぐれなかったのにこの仕打ちだ、しばらく学校には行けないだろう。
…意識を手放す寸前、懐かしい声が聞こえた気がした。
『 、』
嗚呼、ずっとお前に会いたかった。
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