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たぶん、いろいろと諦めてしまったんだと思う。

前世の記憶を持ったまま生まれてしまったせいで、母から気味悪がられて。

ああ、今世でも愛してもらえぬのだと。


以前は必ず傍に会った気配もなくて、俺の存在を頑なに認めようとしない母と二人きりの生活。
学校に行っては遠巻きにされ、友人の一人もいない。

俺だけがただ一人、この世に生を受けてしまったのだと、茫然と受け入れるしかなかった。


父は、もとからいなかった。母に子ができたと知るや否や逃げ出したらしい。

最低な父だった。


母は、俺のせいでおかしくなった。

名家に生まれ、蝶よ花よと育てられた母は、どこの馬の骨とも知れぬ男の子供を生んだせいで、家から絶縁され遠い町に追いやられた。



全部全部、俺のせい。


いくら前世の記憶を持ち、かつて称えられ強靭な精神を持っていたとはいえ、今の俺はただの子供で、何より心のよりどころなくして立っていられるほどできた人間でもなかった。


いつか崩壊するだろうことは、初めから目に見えていた。





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あきゅろす。
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