[通常モード] [URL送信]

海の青と月の気持ち
4 元気でね
運ばれるマルコを見送って白ひげに向き直るゆぅ







「いくら不死鳥でも、溺死じゃ再生できないでしょ?」





「やってみたことがねぇからわからねぇなぁ」



何やらブラックな会話にクルー達は遠くから様子を伺うしかできない




「だめよ、試しちゃ。あんなに綺麗な鳥なんだから」



「俺の自慢の息子だ。そんなくだらねぇ事はしねぇよ」



「ふふ。良かった」






「あ」


ふと気がついてゆぅは船べりへ駆け出し海を見る




遠くであの海王類がこちらを見ている




「ありがとー!!ちゃんと着いたよー!!元気でねー!!」




友に別れを告げるかのように、親しみを込めて大きく手を振る




それを確認すると、海王類はすっと海の中へ帰って行った








「海王類の旅は何も気兼ねしなくていいんだけど、期限付きだから大変なのよねぇ。連続だと、またケンカしなくちゃいけないでしょ?今回は4連続だったから、あの子との旅ではホントにぐっすり寝ちゃったわよ」




ヤレヤレといった表情で話しだすゆぅ



「そいつはご苦労だったな」と言って、ポフポフと背中をなでてやる白ひげ




「ってことは、1か月くらい潜りっぱなしだったんだぁ。今度は船で良かったぁ」



ゆぅはふぅと息を吐いてニッコリと笑う







突っ込みどころが満載な気がするのだが



あまりに当たり前のような反応をする白ひげに、何か自分たちが間違っているのかもしれないという気がしてくる




「海王類ってのはさっきのあーいうヤツだよな...」




「まぁ、乗ってたみたいだけどよぉ」




いいかげんこの状況に慣れてきたクルー達は、互いに言葉を交わしてみるが理解できているものは、やはり誰もいないようだった


[*前へ][次へ#]

4/17ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!