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海の青と月の気持ち 〜 JOKER
I'm JOKER

「残念、3億に届かなかったわね」


ドフラミンゴの新しい手配書の懸賞金を見て一言こぼすと、ゆぅはベッドに広げたトランプ占いを続ける


「面白れぇ紙が付いてきたぞ?」


振り返るゆぅにドフラミンゴが意地悪くニヤリと笑う


「七武海への招待状だ」


「バカバカしい。表向きのババ抜きでジョーカーを引くようなもんじゃない」


手元のトランプをグシャグシャと掻き混ぜスペードのエースを手にとる


「同じトランプならエースになったら?あぁでも、ドフラミンゴはキングって感じよねぇ」


「ゆぅはクイーンだしなァ?」


「アタシはトランプじゃなくてチェスだけどね、ウフッ」


「フッフッフ、確かに全方向に走り回る最強の駒だ」


でしょ?と答えて笑うと、ゆぅは手に持ったままのカードに目を落とす....大きくなった..よね..エース



くだらねェこと思い出してやがる....と、俺はゆぅの元へ行き、散らばったトランプの中から1枚を取って見せる


「だがなァ、残念ながら俺はJOKERだ」


キョトンとした顔で俺の顔を見て、首を傾るゆぅ。いつまでもトランプにこだわって考えるようなバカな女じゃねぇはずだ....


「コレだけじゃなくて他にもあるんだろ?」


あの時、ゆぅのすべてが分かったはずの俺がたった1つ分からねぇ事。俺自身に付けられた「JOKER」の意味。3年以上経っても、まだ分からねぇ


「...ジョーカー?...え?JOKER?...えぇっ!」


「ウルセー」


思わず眉をしかめるドフラミンゴに、ゆぅは驚きながらもまっすぐに真剣な眼差しを向ける


「宮廷道化師のっ?」


「あぁ、そういうのもあるな。ジョーカーやらジョスターやら....」


「アタシのJOKER?」


「なんだ、そりゃあ?知らねぇなぁ」


知らねェが心のどこかがザワリとする....そいつでアタリだ


「なんで知らないのよっ!ドフラミンゴ、全部見たって.....え?まさか....」


「アァ?」


「ドフラミンゴ、JOKERなのっ?」



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