海の青と月の気持ち 〜 JOKER
いいのか?
「アンタ、ほんといい加減にしなさいよっ」
「こやつらの所にいたとはな」
「ノック代わりに斬撃飛ばすの止めなさいって何度言ったら分かるわけ?アタシだけじゃ捌けなかったじゃない!」
「ロロノアとは楽しそうに打ち合っていたようだが?」
「何、アンタ....フフッ、そういうやきもちは妬くの?俺とはやらないくせにって?」
呆然とする麦わらの一味をよそに、ゆぅとミホークがいまいちかみ合わない会話を始める
「約束の3年はとうに過ぎ、5年になろうというところだ」
「そんな約束、あの人が適当に言ったのをアンタが真に受けてるだけじゃない。え....ちょっと、まさか!こんな余所の船でやろうとしないでよっ?」
「お前と戦いたければ、まず連れて帰ってこいと言われている」
「「えっ?」」
ゆぅと戦いたければ?
思わず声をあげてしまった麦わらの一味
連れて........帰る?
......言われて....誰に?
固く握ったこぶしから力が抜けるゆぅ
「いいのか、帰らんで?」
「アンタ、何、言って....アタシ、あの人がどこにいるかすら....」
だから待ってるのに。迎えに来てくれるのを
「そんなことは、このあたりにいる海軍でも捕まえて聞けばよかろう」
あぁ、摩訶不思議男だってことを忘れて、わずかな期待を持ってしまった自分がくやしい
「バカじゃないの?いくらあの人が七武海だからって、海賊に聞かれて答える海軍がどこにいるっていうのよ!」
「問題ない、俺も七武海だ」
...........は?
「七武海になって、強き者は政府に探させればよいと言われてな。結局、使い物にはならんが」
「そんな、こと....誰に、言われたの?」
「ドフラミンゴに決まっているであろう。ヤツはお前を探せる俺と連絡を付けられるようにしたいと言っていたがな」
「「ドフラミンゴ〜っ?」」
その名前。世界は涙でぼやけるけれど、アタシの脳裏には、はっきりとあの人の姿が、ニヤリとした笑い顔が思い浮かぶ。
「誰だ?そいつ」
「鷹の目と同じ、七武海の....元の懸賞金だって半端なかったはずだぞ?」
「へー、強ぇヤツか。なんでウソップはそんなにいろいろ知ってんだぁ?」
「ちょっと、ゆぅ!まさかアナタの彼氏って、七武海だったの?」
勢いづいたナミの声に、ゆっくりと振り返り頷くゆぅ
「うん。アタシがいない間に七武海になっちゃって。ヤダって言ったのに........」
ぼんやりしていたゆぅは、ハッと気づきミホークに向き直る
「ちょっと、黒!アンタまで七武海って何?まんまと乗せられてんじゃないわよっ!」
「そもそも白が、家出などするからではないか。その上迷子にまでなりおって」
「あの人がアタシの入ってる樽を投げ捨てたんじゃない!迎えに来るまで帰ってあげないんだからっ....迎え?まさか、黒が?」
「まぁ、そういう事でよかろう。手紙も預かっている」
ゆぅはミホークから差し出された手紙を震える手で受け取った
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