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海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
背を押す者、抱きしめる者
マルコの体を抜けて

海に冷やされた体が温まるように

その願いを込めた熱をあげた



人の姿に安心して気が抜けたら

力も入らなくなって



この暗闇に堕ちる直前に

アタシを包んだ赤い....パートナー?




「踏ん張りどころだろうが。大事なとこでくたばってんじゃねぇぞ、グララララ」


「いつまでも弱ってるなんて、らしくないぜ、ゆぅ!」


ニューゲート?サッチ?


「君は1人じゃないって言ったろ?君が忘れない限り、出会った者は皆、君の思い出の中に生き続ける。そして、君は、誰の事も忘れたりしない」


TYM....アタシの、初恋の人


3人だけじゃない、たくさんの気配
アタシが関わってきた人たち....記憶の中の



「サッサと起きて、迎えに来た小僧のとこに行けよ?」


でも....


「色んな事が起きるから、楽しいんだろうが。どんなに長生きをしてもなァ?」


「「さぁ、行って来い、ゆぅ!」」



たくさんの大きな温かいものに背中を押されて、ゆっくりと浮かび上がっていく意識


暗闇だと思っていた世界に瞬く赤い光


........今、行くから....キッドくん





ゆっくりと目を開けると、世界がまぶしい金色に包まれ....やがて現れた、鮮やかな赤



「キッドくん....」


はた目には睨み下ろしてるようにしか見えなくても、アタシにはわかる優しい目の色のまま、キッドくんはニヤリとしてアタシを降ろした


「その髪、その金色の瞳....ゆぅ、そのお前に会いたかった....」


押しつけるように抱きしめてくれる腕の力強さも、温かい心音も懐かしくて....


「だから、泣くんじゃねぇよ」


「だって、アタシ....」


「わかってる。ゆぅのせいじゃねぇ」




忘れていたサウスブルーでの日々が甦る


「キッドくんは、あの時も今も助けてくれて....こうしてアタシを迎えに来てくれた....」


―― いつかあの人がアタシを手放した時に、まだアタシがあなたの夢を手伝えるなら、また船に乗せてね




「なのに....」


キッドの胸に顔を押し当ててすがりつくゆぅ


「アタシ、キッドくんの夢を手伝えない....もう、アタシのすべき事は終わっちゃった。間に合わなかった!何もできなかった」


ゆぅは張り裂けそうな想いをキッドにぶつけるように泣くしかできなかった



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