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海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
どうやって
「何考えてるの、マルコ?胸が、痛いよ?」


「俺はお前の事を考えるたび、ずっと胸が痛かったよい」


「....でも、今、痛いのは違うでしょ?」


「まぁねい....そろそろ一度降りるとするよい。アイツら、お前がいなくなったと思って大慌てしてるからよい」


「ふふふ。絶対に見つけられないかくれんぼだもんね」




浜辺に降り立った不死鳥の元に家族たちが駆け寄る


「おい。何があったんだ?ゆぅが消えちまったぞ」


「あぁ、大丈夫だよい」


『アタシはここよ〜、ふふふっ』


聞こえてきたゆぅの声に辺りを見回すが、どこにもその姿はなく、皆の視線は不死鳥へと戻ってくる


『そうそう、ここ、ここ』


「今度はなんなんだ?見えねぇくらい小さくなっちまったとかか?」


『アタシ、マルコと一緒に不死鳥になってるの。小さくなったんじゃないわ』


一様に「は?」という表情が並ぶ


『みんなの目の前には不死鳥がいるだけで、マルコは見えないでしょ?それと同じよ』


「おい、お前がいちゃあ、人の姿に戻れねぇみたいだよい。おしゃべりは後にして、さっさと出ていけよい」


『....どうやって?』


「どうやっ....はぁっ?お前、出かたも分かんねぇのに、入ってくんじゃねぇよいっ!」


『えーっ、マルコが一緒に戻してくれると思ったのに、そんなこと今さら言われたってぇ....うーん。さっきは再生の炎に熔けたんだから、ビスタに真っ二つに....』


「勘弁してくれないか、ゆぅ。あまり気分のいいもんじゃない。まず、他の手立てを考えよう」


「真っ二つって、殺す気かよい....」


ヤレヤレというため息が広がる


『まぁ、海はダメだけど、満月になればなんとかなるわよ』


「なぁ、ジョズ。ゆぅはいつも適当で無茶な事を言ってやがると思ってたんだがよい....こいつは、冗談でもふざけてもなく、大マジメに言ってるようだよい」


「考えてる事が分かるのか?」


「細けぇ事は分かんねぇが、だいたいの気分みてぇなのは....真っ二つも満月もまるっきり本気だったよい」


『うふふっ、ちゃんとふざけてる時もあるわよ?』


「『ちゃんと』の使い方がおかしいよいっ」


「まぁ、長くて1週間ってことだ。その間、せいぜい楽しませてもらおうぜ」


そうだ、そうだと起こった笑い声に不死鳥が一つ大きな羽ばたきを起こした


「見せモンじゃねぇよいっ!」




夕食の話題は、日没を待たずに砂浜にうずくまって眠ってしまった不死鳥の事


マルコは意識の中でゆぅを抱え込み、うつらうつらしながらそれを聞いていた




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