海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
献上
「もう飽きたえ」
クルー達が内心ホッとしたのも束の間、チャルロスがゆぅに歩み寄る
「コレは持って帰れば、お父上様にも自慢できるえ」
「触るなっ!ヤメ....ロッ!」
チャルロスが肩に手を乗せると、ゆぅはガタガタと震えだす
「鉛の玉には顔色一つ変えずに、生身の人間には弱いのかえ」
「タス....ケテ........ドフラミンゴ」
「悪りぃがコイツは献上できねェ」
アノ手が離れた事に
遠のきかけた意識へ響いた声に
自分を包み込む体温と匂いに
視界いっぱいのピンクに
ゆぅは心からの安堵を覚えた
体は動かない、声も出ない。でも、大丈夫。助けに来てくれたもの
「お前、知ってるえ。その趣味の悪い色。ソレはわちしが持って帰るえ」
「マリージョアが吹っ飛んでもか?」
「ふぇ?」
「伝説の狂乱の女王を作ってみようとしたんだが、暴れ出すと制御が利かねぇ。今までにいくつの島を壊滅させたか」
「さっきの戯言や面白いくらいの自己犠牲はそのせいかえ?戦闘力まで再現するのが悪いんだえ」
「なっちまったもんはしょうがねぇ。天竜人に会っちまうとは刺激が強すぎだ。今も暴走寸前だぜぇ?」
「く、くだらないモノを作るなえっ!」
「まともな部類なら店に出してあるさ」
「今日はもうよい!帰るえっ!」
「そうだ。コイツの事は口外無用だ。アンタの顔や声を覚えちまったからなァ。呼ばれたと勘違いして暴れに行っちまうかもしれねぇ」
「さっさと殺せ、そんなモノ!」
チャルロスはその場から逃げ出した
「ドフラミンゴ様、申しわ....」
「黙れ」
ドフラミンゴはゆぅの前に膝をつき、顔の高さを合わせた
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