海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
届かない声
再び海面がざわめき始め、能力者たちが膝をつく。ドフラミンゴは脱力感を感じながらも、なんとかゆぅを押さえようとする
「ゆぅ!俺の声を聞け、ゆぅっ!」
辺りにはゆぅの感情の波が覇気のようになって溢れかえり、周りにいるものが次々と倒れ始める
「止めろっ!ゆぅっ!」
ゆぅから溢れた力は、抱きしめて押さえているドフラミンゴも引き剥がそうとする
「アタシの....せいなのよ」
「いいかげん海軍に気づかれる。なんとかゆぅを落ち着かせるんだ。パートナーだろうがっ!」
怒りと焦りが混ざったシャンクスの声
「頼む、見つかったら....泣くな、ゆぅ....またヤツラに捕まっちまう」
「アタシが気付けば、エースもニューゲートも....ロジャーの処刑だって、アタシは....」
「泣くな、考えるな。俺に委ねろ、ゆぅ。お前のせいじゃねェ、全部俺のせいにすりゃァいい!」
ゆぅに声は届かない.....
「海軍なんてできたときに....世界政府に唆された連合なんて....元気になった時に、逃げたりしないでアイツらを、マリージョアを叩き潰せばこんなことっ!」
大きな水の羽衣がゆぅとドフラミンゴを包んだかと思うと、蝶の羽のように大きく広がる
「ここまでだ。これ以上暴走させるわけにはいかない」
シャンクスはポケットからキラリと光るものを出し、ヤソップへ投げる
「これでゆぅを撃て、ヤソップ」
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