海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
屈託のない笑顔
「そーゆー事だったのかぁ。グスッ。あの時は何だか面倒くせぇ話だと思って....」
「「お母サマの想いのために、あえて撃って憎まれ役をっ!キャプテンバギー!」」
オイオイと泣いているバギー達
「やっぱり、これは母上の....」
ゆぅはそっと胸のエメラルドに手を当てた
「溢れるほどではなくなったが、まだギリギリのところだ。このまま気を静めて....」
「バギーだったか?俺のゆぅに風穴をあけるたァ....覚えておくぜぇ?」
ミホークの言葉を遮って呼ばれた自分の名に、ピタリと涙の止まるバギー
「まぁ、それで近付けるようになったんだ、チャラにしてやってもいいがな」
ゆっくりと振り返るゆぅの目に、愛しいはずの男の姿が映る....愛しいからこそ....
「海の力を奪うだァ?そんな物騒なモンがあるとはな。だが、もういい。あとは俺が慰めてやる。帰るぞ、ゆぅ?」
「ドフラミンゴ....」
ドフラミンゴは包み込むようにゆぅを抱きしめる
「ったく、くま公のヤツ、ちゃんと仕事しやがれってんだ。おかげでこんなに泣いちまって。なァ?」
「ねぇ。処刑されるのがエースだから教えてくれなかったのね?」
「言っちまったら、お前が大暴れしておしまいだろ?そんなつまんねぇこたぁねェ」
「だとしても....エースは特別って知ってるじゃない。助けてくれればよかったのに!それともそんなに七武海の座が気に入った?」
「妹のことになるとムキになるがな?アイツの母親はお前の妹じゃねぇ。魂が同じでも、違う人間だ」
「わかってる!でもっ!......何でそんなイジワル言うの?何で....何でこんなことになっちゃったのよ.....」
ゆぅを抱く腕に力を込めるドフラミンゴ
「落ち着け。お前を抑えるので精一杯だ。余計な事聞くんじゃねェ。ヤツが....」
「ヤツ?ヤツって誰?」
「だから、止めろっ!くそっ、ゆぅっ、コイツの言う事は聞くんじゃ....『お前のためだよ、ゆぅ』
ドフラミンゴの腕が緩み、ゆぅはその顔を見上げる
違う....ドフラミンゴじゃない
「JOKER?」
そう呼ばれたドフラミンゴは嬉しそうに屈託のない笑顔を浮かべた
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