海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
正義の真ん中
「お前だって似たような事やるじゃねぇか」
そう言ってドフラミンゴはゆぅを後ろから抱きしめる
「ドフラミンゴを動けなくしていいのはアタシだけよっ!」
ゆぅはドフラミンゴの手を払い、おつるさんに抱き着くや否や、鎖を出し自分の体も一緒に巻き付ける
「止めんかっ」
苦虫を噛み潰したような顔でじっと黙っていたガープが一喝するが、ゆぅは一瞥するだけでおつるさんの耳元で呟く
「コレも海楼石よ。アタシの男になめたマネしないでくれる、おつるちゃん?」
おつるさんの体から力がどんどん抜けていくが、ゆぅがしっかり抱きついているので倒れる事すらできない
意識が霞みだし、海に沈んで行くかのような錯覚を覚えるおつるさん
「ゆぅ、いつまで女同士で抱き合ってるつもりだァ?おつるさんには世話ンなってんだ。放してやってくんねェか?」
もちろん、カケラも世話になどとは思っていないような声
「好きで海兵にくっついてるんじゃないわよ」
ゆぅはその言葉をきっかけにおつるさんを解放し、ガープの方へ突き飛ばす
「ドフラミンゴのお気に入りは老若男女関係なかったわね....そうでなかったら海に投げ捨ててやるところよ」
プイと背を向け窓際へと向かうゆぅ
「ここは海賊の部屋よ?海兵は出てってちょうだい」
「思い上がるな。ここは海軍本部。正義の真ん中だ」
「正義....?」
センゴクの言葉に足を止めそう返すと、ゆぅはゆっくり振り返り、3人の顔を順に睨みつけていく
「そんなもん振りかざして!アンタ達がやってきた事の言い訳のつもりっ?」
食ってかかりそうな勢いに反して、指を動かすドフラミンゴの胸に収まるゆぅ
「だから、勝ったヤツが正義だって言ってるじゃねェか、フッフッフ」
「海賊なんぞに揶揄されたところで痛くも痒くもない。だがこの女、士気にかかわるような事を喚きかねんな」
「なァに、明日の朝にはどこか遠くへ避難させる。今夜は2人の邪魔をしねェでくれ」
そのための改築工事だと続けるドフラミンゴ
「他の七武海もいるんだ、お前だけ特別扱いはできないよ」
「元気になったか、おつるさん?他のヤツラには俺が詫びでも入れといてやる」
「何を企んでおる」
「景気づけの晩餐会をするだけだ。フッフッフ、イタズラはしねぇさ。心配ならお目付け役でもつけりゃァいい」
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