海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
おつるちゃん
ドフラミンゴのいるフロアの騒音に、駆け込んでくる人影が3つ。続く数名の海兵
「貴様!何をしているか!」
「うるせェ事言うんじゃねェよ、センゴク元帥」
「うるさいのは、この音だ!改築なんぞ認めた覚えはないぞ!」
「そりゃァ偶然だな。俺も許可を求めた覚えがねェ」
ソファーに深く腰掛けたまま答えるドフラミンゴ。その膝の上に座るゆぅは半ばコートに隠れながらだるそうに寄り添っている
「っ!こ....のっ!」
「やたら煽るのはおやめ、ドフラミンゴ。何だい、その娘は?」
「俺の大事なお姫サマだ。カワイイだろ?洗ってみるかい、おつるさん?」
チラリとドフラミンゴを見上げ、小首を傾げるゆぅ
「おつるさんは、悪りぃ心とやらを洗い流しちまうのさ。試しにどうだ?フッフッフ」
立ち上がったゆぅはおつるさんの目の前まで歩み寄り、挑発するように嗤う
「やってみれば?おつるちゃん」
苛立ちを見せるでもなく、スルリとおつるさんの手がゆぅの頭を撫で付ける
「で?」
ゆぅが呆れた目を向ける。クルリと振り返りすぐ後ろに来ていたドフラミンゴに抱きついて、さも期待ハズレだったという声を出す
「もちろん能力はそのまま受けてあげたのよ?でも、アタシほど純粋な存在があるわけないでしょ?」
「フッフッフ、悪かったなァ」
「さすが、ドフラミンゴがここまで連れてくるだけのことはあるね....話を聞かせてもらいたいもんだよ」
カチャリとした音にゆぅが振り返ると、ドフラミンゴの片腕にいくつかの海楼石の手錠
「こっちへ来てもらうよ、ドフラミンゴ」
そう言うおつるさんの視線はゆぅを捕らえたまま
「戦争の前に捕まっちまった。暴れらんねェじゃねェか、ツマンネェ」
力が抜けていくのを感じながらも、あいかわらずのドフラミンゴ
「アンタも能力者なら、これの事少しは分かってるのよね?」
冷たく静かなゆぅの声
ゆぅが手を沿えた海楼石は、サラサラと砂のように崩れ落ちていった
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