[携帯モード] [URL送信]

海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
アタシも
迎えの軍艦から渡し板が掛けられる


嗤いながらそちらへ向かうドフラミンゴ。見送りはいつも通り、セバスチャン1人





船内と甲板を隔てる扉。そのあちら側が騒がしくなる


パタンと開いた扉から、ゆぅが制止を振り切り出て来る


「ドフラミンゴっ」


「いけません!どうかお戻りをっ」


抱き留めるセバスチャンから腕を伸ばして、ゆぅは泣きそうな声をあげる


「お願いっ、アタシも!」


ドフラミンゴが足を止めゆっくりと振り返る


「これから始まんのはお前に見せられるようなモンじゃねぇ。諦めろ」


「ドフラミンゴぉ!」


それ以上答える事なく進んだドフラミンゴは、渡し板に登り歩いていく





セバスチャンを振り切れないのは、ドフラミンゴがホントにアタシに来て欲しくないから


わかってる


でも....行かなくちゃ


行かなくちゃいけないのよ







「なんだァ?くま公も一緒かよ」


ドフラミンゴの声に軍艦を見る


バーソロミュー....くま?


アンタ、なんでそんな所に?何やってんの?ドラゴンは何を....





........くま?





「待って、ドフラミンゴ。アタシも行くわ」


懇願する涙声ではなく凜と響いたゆぅの声


甲板へはあと一歩というところでドフラミンゴは振り返り、しまったと顔を歪める


チッ、振り返っちまった....ここはそのまま無視しなきゃなんなかったトコだろうが


―― ゆぅも変えてやるんだろう?


てめぇか....クソッ








ゆぅを引き止めていたはずのセバスチャンは、力を失い崩れるようにゆぅに支えられていた



[*前へ][次へ#]

3/13ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!