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海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
交渉
「どうしてダメなの?」


「行き先は海軍本部だ。なんだ、ヤツラに捕まりてェのか?フッフッフ、俺の地位がまた上がるわけだ。それもイイがなァ」


「そうじゃっ、ない、けど....どうしても、行かなくちゃいけない気がするの」


「ゆぅさん、今回は会談ではありません。戦争なのですよ、海軍と海賊の」


「海軍に乗り込む方もバカだけど、だからってドフラミンゴ達を集める海軍もどうかしてるわよ。そうだ、七武海みんなで裏切ってやったらどう?」


「力のぶつかりあう世界。まさに真骨頂じゃねェか。こんな楽しいチャンスを自分で潰せってのか?」


「戦争の中でドフラミンゴ様のそばについていれば、海賊を相手にせねばなりませんよ?それはおつらい事でしょう?」




海軍の強制召集の知らせを受けてから毎日、ゆぅはなんとかついて行こうと、ドフラミンゴとセバスチャンの2人を説得しようとしている


「だって....ドフラミンゴが怪我したらイヤだもの」


「自分でもそれが本当の理由だとは思ってねェだろうが。それとも、俺に死相でも出てんのか?」


「....ドフラミンゴ達だって、本当の理由は言ってないじゃない!」


バタンと音を立ててドアを開け放ち、ゆぅは部屋を駆け出していった





「お前がゆぅを心配してるのは本心のようだがなァ、セバスチャン?」


「えぇ、お慕いしておりますので」


甲板でうずくまるゆぅの周りでクルー達が酒盛りを始める


「フッフッフ、いつの間にかライバルだらけじゃねェか、この船は」


「皆にも戦争で呼び出されたとしか伝えておりません。ゆぅさんに懇願されては話してしまいかねませんので」


「悪者は俺達だけってわけか、フッフッフ」





雑魚寝をするクルー達の中、朝まで飲み続けたゆぅ。ふと立ちあがり船べりへ駆け寄ると水平線を睨みつけ、唇をかみしめる


「迎えの船でも見えたか?」


ふわりとゆぅを包んだ羽はその視界さえも遮ってしまう


「あと1日で海軍が来るわ」


「だろうな、明日の昼が約束の時間だ」


「ねぇ....」


「ダメだ。海賊同士のケンカも見てらんねェお前に、俺が政府について海賊を相手にする戦争なんて見せられねェ」


「....本心だけど、理由じゃない」


「フッフッフ、無駄なあがきは止めにして、今日は1日ヤらせろ。もう1度ヤらずに死ねるかって、帰って来れるようになァ?」


「いっそ冥途の土産にしようかしら?」


「お前を抱きながら死ねるなら、悪かねェ」


コートに包み込んだままドフラミンゴはゆぅを抱き上げ船内に戻っていった




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