海の青と月の気持ち 〜 QUEEN
桃鳥
「ゆぅ、執着しねェだけで、俺のモンだってのは変わらないんだぜ?フッフッフ、いつまでも、嬉しそうに他の男とくっついてる話をしてるオシオキだ」
ドフラミンゴの指が動くと、ゆぅは自分の頬をつまんで左右にムニっと引っ張った
「もー!ひゃめひゃひゃいひょ!」
「フッフッフ、止めろと言われて止めちゃァ、オシオキになんねェだろうが。面白れぇ。アイツラにも見せてやるか」
クルリとゆぅの体が反転しマルコ達へ向くと、ミホークがあからさまに嫌そうな顔をする
「....見苦しい」
そのまま、ひょひょひょひょ、と、おかしな声をあげながらクルクル回り始めるゆぅ。もちろん、ドフラミンゴが回しているのだが
「ホントに中身も成長してんのかよい....」
マルコとミホークのため息が重なった。
尋常ではないスピードにもかかわらず、しばらく楽しそうに回転していたゆぅが、ポスッとドフラミンゴの腕に収まる
「ふふふ、残念だったわね?」
「アァ....目が回って眩んでる隙に攫っちまおうと思ったんだがなァ?」
ゆぅは目を閉じてそっとドフラミンゴの背に腕を回す
「ふふっ、ドフラミンゴの夢が分かんなかったのは、JOKERがうまく隠していたからだったのね」
「数あるウチの一つだろ。だが、それに関しちゃ、感謝しといてやるか」
「アタシには叶えてあげられないもん。パートナーにはなれなかったかもね」
七武海すら物足りない男が
心の底にそっとひそめていたのは
〜ゆぅ姉ぇを迎えに、ずっと俺のモノに〜
海へ帰るゆぅを見送ったあの時の誓い
初恋の成就だった
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!