短編集
F
本当は今は授業中だけど、それは曖昧にして全然OKだよ、というような返信を送る。
すると、すぐにヨウさんから返信がきた。
他の女の子からもメールがきていたから、そっちは適当に返信して、ヨウさんからのメッセージを見た。
見ると、トーマさんは何の仕事をしているのか、というもので。
俺は何て答えたらいいかわからず、ケータイ画面を見ながらフリーズした。
仕事もなにも……本当は学生だしなぁ。
適当に25とか嘘つかなければよかった。
でも、このサイト18禁みたいだし、実は17歳なんですなんて言える訳もないし。
うーん……どうしよう……。
少し悩んだ末、俺はヨウさんに本当のことを伝えることにした。
ヨウさんなら受け入れてくれる気がする。
“僕、本当は17歳で今は授業中なんです
騙してしまって、ごめんなさい”
最後に泣いた絵文字を入れ、送信して、少しドキドキしながらヨウさんの返信を待つ。
びっくりしたかなぁ?
……するよな。
25歳って言ってたのに、本当は17で、学生なんて。
そう思いながらドキドキしてケータイを見下ろしていると、すぐに返信がきた。
「……っ」
ヨウさんからの返信を開いて、俺は驚いて目を見開く。
思わず授業中だということも忘れて「えっ」と声を上げそうになった。
『件名:そうなの!?
トーマさん、17歳だったの!?
そっかあ…。
じゃあ僕と一緒だ』
───……一緒??
え……いや、ヨウさんって20歳だったんじゃあ……。
え、何、一緒って、もしかして学生だってこと?
大学生とか??
ぐるぐるパニクる俺。
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