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星空の瞬き
私の存在意義
「確かここら辺のはずだったんだけど…」


辺りをキョロキョロ見渡すが男子の姿は見当たらない。…既に誰か別の人が未来を変えてしまったのか。


するとだんだんと数人の足音が聞こえてきた。


おまえ、しくじるなよ。一回しくじると不知火とか、騎士達に目の敵にされちまうからな。


分かってるって。写真が撮れればこっちのもんだからな。


あぁ。何て卑怯な奴ら。男子なんて皆こんな奴らばかりなんだ。


男子の前に星羅が現れると彼等は一瞬驚いた顔をするが、それが女子だと分かるとなんだ、驚かせるなと言い、笑い合う。


「おい。夜久月子が自分から来てくれたよ。こいつ、馬鹿なのか。」


そう言って星羅の腕を掴んでいきなり押し倒す。


「はっ。勘違いも甚だしい。あんな平和ボケした姉と一緒にしないでよ。」


私が鼻で笑うと男子達は驚いた顔をするが、再び笑い出す。


「あぁ、夜久星羅の方か。なんだ、噂では喧嘩したとかなんとか。泣かせたとか悪い噂もたってるけどよ。なんだよ、罪滅ぼしか?」


罪滅ぼし…そうなのかもしれない。大体、今回のこの喧嘩だって私が一方的な感情からだった。


…私は我慢をしなければならなかった…?


でも、でもね。私はあぁすることでしか、私の感情を表現する事が出来なくて。私の存在を主張する為にはこういう立ち位置にいる事しか方法が無いって教えてくれたのは




貴方達でしょう?


☆★☆★☆★
それから私は人形の様に男子達に抱かれ続けた。悲しみなんて全然感じなくて。


「おい、コイツマジで何にも反応しないぜ?壊れてんじゃないの?」


フラッシュの音がする。何時の間にか辺りは暗くなっていた。


「はー…もう疲れたから今日は帰ろうぜ。コイツ、何の反応もしないしつまんねーの。ま、収穫はあったし。もう良いだろ。」


男子が制服を着てドアに手を掛けて振り返る。


「あ、今日の写真、学園中にばら撒かれたくなかったら、呼び出された時にちゃんと来いよ。…来なかったら、姉の方を抱いてからこの写真をばら撒いてやるよ。」


ははっ、今のお前に何いっても分からないかと今度こそ笑って出て行った。


☆★☆★☆★
男子達が去って行って暫くしてから我に返る。脳裏にはつい数分前にあった女子にとって人生で最も最悪な行為。


「…あ…私…っ痛っ」


立ち上がるとその事が現実であるという証拠の痛み。


「…どうしよう…私…あ…どうすれば良いの…?」


止めどなく溢れる涙。視界が急に悪くなる。


誰か私に教えて


この涙の止めかたと


罪滅ぼしの方法と


私のこの存在意義を


(私の存在意義は何なのでしょうか)
(月を照らし続けること…?)



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あきゅろす。
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