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仮面の学校
03



 朝井さんと理事長室に行くまでに
 なにも話はしなかった

 俺がそうさせなかったのも
 あるかもしれない


 初対面の人と あれこれ
 馴れ馴れしく話したりするのは
 どうも昔から苦手だったからだ


 つか朝井さんは美形で優しいお兄さん
 って感じだよな

 あぁでもこういう人は
 案外腹黒いという王道設定が…


 そんなことを思っていると
 朝井さんの足が止まった


 「ここが理事長室だよ」

 そう俺に言うと
 なんとも威厳のありそうなドアを
 二、三回叩いて
 「理事長、烏丸君を連れてきました」
 ドア越しの相手に向かって言った


 「おぉ 入ってきてくれ」
 ドア越しから聞こえた声は
 歳を積み重ねたものでもなく
 とても若々しい声だった

 ということは碧宮の理事長は
 若い青年実業家なのだろうか


 それはそれでやり手だななどと
 考えながら、一言
 「失礼します」と言ってから
 理事長室に入った





* マエツギ #

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あきゅろす。
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