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‡CRYSTAL‡
愛すべき名前











「――セーマ…?」







ティナは、うっすらとその名を呟いた。


レイヤが静かに目元の装置を外すと、いつも彼女の素顔が露になる。



涙で滲んだ翠色の瞳は、レイヤの姿を映している。



すると彼女は、小さく微笑んだ。






「…来て、くれたの?…セーマ…」





その言葉に、レイヤは瞳を見開いた。



そして彼女は再び意識を失い、深い眠りへと堕ちた。





















 うたがすき。






 うたっているときが
 わたしのしあわせ






 ――でも、
 わたしがうたうと







 ひとが、かなしむ――










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