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【AA】double ace
デッドゲーム




「おい!勝負は俺とお前の一騎打ちじゃないのか?」

「どうせボーヤにはカジノゲームのルールなんか理解できないだろ?
…だったらボーヤの得意分野で勝負してやろうと思ってさ」



むっとするケイを尻目にそう言うと、いつもの如くファーヌが指を鳴らした。



――ゴゴゴゴ…



「な、なんだっ!?」




突然の地響き。

すると闘技場のフィールドに、ケイを囲むように巨大なルーレットが出現した。




「このゲームは『デッドゲーム』…。
ルールは簡単。ボーヤはこれから出てくるアタシのペットの相手をしてもらう」




ガシャンッと音を立てて、ケイの目の前に巨大な檻が置かれる。
その中身に、観客は悲鳴を挙げた。






『グギャアアアアアッッッッッ!!!!!!』

「うわー…」



ケイは呆れたような声を出す。


長い爪、長い牙。
尖った角に、鋭い眼光。

檻の中にはトカゲとも取れる巨大な爬虫類、ラミアが入っていた。



「アタシの可愛いペット…名前は『マリー』だよ」

「マリーって顔かよ…」



ケイが巨大なラミアを見上げながらそう呟くと、ギロリと睨まれる。



「マリーは女の子だからね!
言葉には気をつけな!…それから」





――ガコンッ!!


突然、天井から大き音がした。
驚いてケイが見上げると、そこには――







「ユーシィ!ディクセン!」



二つの小さな檻が吊され、それぞれにユーシィとディクセンが入っていた。




「アンタにはマリーを倒すまでに三回ルーレットを使うチャンスを与える!
このルーレットはアンタとマリー、景品の二人の命が懸かっているからね…よーく考えて使いな!」









ふと、ケイは昨夜のアレイの言葉を思い出す。



『死のルーレットは出た目によって有利になる場合も不利になる場合もある。
いいか…この勝負は全て、お前の運次第だ』






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あきゅろす。
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