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『No pain,no gain』
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「実は…優作氏のことばっかり調べてて、
 自分のことは後回しにしちゃってたから、まだ決めてなくて。
 どこかいい所、知ってる?」

 逆に尋ね返されて、コナンは平次の顔を見上げた。

 コナンに見上げられた平次はキョトンとした目をして見つめ返すと、
 自分を指差して軽く首を振る。

 大阪から来てるオレに聞かれても…という意味らしい。

(わーってるって)

 児童施設から来ている周作が、大金を持っているとは思えない。

 米花や杯戸にあるいくつかのホテルを思い浮かべたコナンは、
 そのクラスにはたして周作の財布がついて行けるとは思えず、
 何か知恵はないかと思い、平次を見ただけなのに…

 コイツに期待したオレがバカだった、と思ったコナンは、
 白けた顔をして平次から目を放した。

(事件の推理に関しちゃ、ピッタリ来るんだけどなぁ)

 「子供の君に聞いたってダメだよね」と、
 言葉はないものの、目で何かやり取りをしていたであろう二人の様子を黙って見ていた周作は、
 コナンを困らせたと思い、ごめんね、と言って頭を下げた。



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