※都合のいい女 ページ:7 それから。 マサノリから頻繁に連絡がくるようになり、それはもうまるで恋人のような甘い時間を過ごす事が多くなった。 (最近彼女とどーなってんのかな‥?) (気になるけど‥聞けない) ある週末の夜。 居酒屋。 リエとマサノリが食事をしていると、1人の男がマサノリに声をかけてきた。 「よお!」 「ヒロさんじゃないすか!」 ヒロという男。 マサノリの1つ上の先輩だ。 ヒロはリエを見ながらマサノリに話し掛ける。 「何?誰?新しい彼女?」 リエは軽く会釈をした。 「飲み友達ですよ」 (『友達』か‥) 「へえー」 ヒロはマサノリと少し話した後、ニヤニヤしながら自分の席に戻っていった。 リエは改めて自分の肩書きが『セフレ』だという事を痛感した。 (『彼女』って言われたい‥) (いつか『彼女』になれるのかな‥) そんな事ばかり考えていた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |