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捧げ物


ある日、楊修は大きな包みを抱えながら回廊を歩いていた。それを時々しっかり抱え直しながら。
先程の会話を思い出して溜め息が出る。
先程の会話というのは欧陽玉との会話のことだ。玉に急いで来て下さい、と言われて行ってみたら、これを押し付けられた。

『私の従兄の子供の母君がこれを大量に私のところへ送り込みましてね。あなた、これ好きでしょう?なので差し上げますよ』

そう、大量のそれは枇杷だった。悪意とも善意とも言えない笑顔で大量の枇杷を渡された時は流石に途方に暮れた。

確かに自分は枇杷が好きだ。だがいくら好きだからといってもこの量は半端ない。仕方がないから吏部に持って行って、“差し入れ”と言う名の押し付けをすることにした。



 

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