短編
1
商店街からの帰り道。
福引き券を貰った為、絳攸は仕方なくクジを引いてみた。
結果はハズレ。
よくある事。
この六角形の箱の中にはアタリなんて入ってないんじゃないか、なんて何時も思う。
そしてハズレの景品として、1本の変なペンを貰った。
ペンの癖に何故か小さなライトが付いている。
その意味のわからないペンを持って絳攸は帰宅した。
「変だ…」
家に帰ってから早速ペンを使ってみたのだが、紙には肝心の文字がない。
インクでもきれているのか?と思ってもちゃんとペン先は濡れている。
「意味がわからん…!」
そもそもこのライトはなんだ。暗い中でも文字を読めるように、と付いているのか?
試しに先程文字を書いたところを照らしてみた。
「……出た」
なんと文字が浮かび上がってきた。
「…不思議だな」
それが1番最初の出た感想。使用方法を解明できたのはいいが、用途がわからない。何か見られたくない事でも書きたい時に使うのだろうか。
しばらく考えてみたが対して見られなくないことを書くこともない。
まぁ時間が経てば何時かは見つかるだろう。
そうして、不思議なペンは使い道が見つかるまでペン立てにねじ込まれることとなった。
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