『フン。変わった人間よ』

口ではそう言っているが、尻尾は満足そうに揺れている。

あー、本当に可愛いなぁ。

『そういえば、なんで毛利は空からふってきたんだ?』

すっかり忘れていたが、毛利は空から降ってきたんだった。

「空を飛びたくなったのだ」

はい?

「我はもう何百年も山奥で平穏な日々を過ごしておる。平穏であるのはよいが、たまには何か違うことをしてみようと思ったのだ。そんな時、ふと我の頭上を鳥が飛んでいった。そしてひらめいた、我も飛ぼうと」

どこからつっこめばいいのか分かんねぇが、とりあえず毛利の思考回路が可愛いのは理解できた。

「そしていざ飛んでみようと、妖力を使ったら、想像異常に吹き飛んでしまったので、あのようなことになってしまった」

ほぉー。
やっぱ毛利って凄いんだなぁ。

普通飛ぼうって思っても、飛べるもんじゃねぇし。

そんなことより…

『毛利って何歳なんだ?』

さっき、「何百年も」とか言ってたし。

『はて、何歳だったか…
500年くらいは生きておるが』

えぇー!?
すっげぇ長生きだな。

てか自分の歳覚えてねぇのか…

『全然500歳に見えねぇ。』

「仕方あるまい。我は普通の者とは違い、発育が遅いのだ。貴様ら人間でいえば、ちょうど成人にあたるぐらいぞ」

成人ってことは、俺と同じくらいってことか。

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あきゅろす。
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