miracle world
04



「シカトしてんじゃねえ。なーに神聖なる生徒会室で、千尋とキスしようとしてやがる」


ああ……バチッ、の正体は会長の逞しい手のひらでしたか。

そういえばここ生徒会室だった、俺のバカ!忘れてた!こういうのは二人っきりでやったほうがいいよな!うっかり反応しちゃったら恥ずかしいもんね!


「チッ、くそ」

「え?なんか言った千尋!」
「ううん、何にも言ってないよ?」


一瞬千尋の表情が真っ黒に見えたんだけど、気のせいに違いないな!だって千尋は天使だから!!


「せや、会長」

ひとりソファにふんぞり返る副会長が突然口を開いた。


「なんだ」
「公共の場で遊んどったこいつらに、罰与えなあかんやろ」
「……ああ、そうだな」
「俺にええ考えがあんねんけど」
「言ってみろ」

「明日は休みやし、ぎょーさん溜まっとる生徒会の仕事手伝わせんのはどや?」
「それは……いいな」


俺の休み!!

千尋の顔を見ると、何故だか平然としている。

いやそんな顔も素敵だけどね!俺の千尋だし!!


「買出しの用があったな」
「ザッツラ〜イト。明日朝九時に裏門でええ?」
「わかった」
「…わかりました」


俺抜きに話進んでるうううううう!!なんで休みの日にこんな怖い会長’Sに会わなきゃなんねえんだよ!べ、別にちょっとおいしいとか思ってないからな!二人が千尋をめぐってあれやこれやと千尋にモノを買い与えて千尋がもういいですよ〜とか困っちゃう顔とか見れちゃうんじゃね!?とか思ってないぞ!折角二次元を満喫できる休み献上してまで千尋の奪い合いみたいとか、思って……思って…………思って悪いかアアアアアア!!!


「アアアッーーフタエノキワミイイイイ!!」
「だからなに言ってんカスは」


ガツンといつのまにか隣に居た副会長に殴られました☆





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