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非日常が日常です(完結)
3



「昨日のお弁当も美味しかったし」

「うーわー! 餌付けされてる胃袋掴まれてるー!」

「俺の修ちゃんがっ」

「てめぇのじゃねぇよ!」

「何の話だ?」

二人が暴走し始めて、ますます分からなくなる修也。
特に修也が離れていく気がして堪らなくなってしまった大崎が、珍しくプレイヤーを取り出した。

いつもであれば平田が率先して行うため、平田も興味深そうにそれを見ている。

「おりゃあー!」

黄○様よろしくプレイヤーのスイッチを入れて修也に掲げるように見せる。

おかしな行為だが、おかしいと思う間も無く修也は催眠の世界へと入っていった。



「おおー、この一瞬でかかるのいつ見てもおもしれぇ」

つんつん頬を突いて面白がる平田。
大崎は平田の言葉に答えることなく、修也だけを見つめて叫んだ。

「手を叩いたら、修ちゃんは三歳児になる!」

「はい」

ぱん! 直後、大崎が手を打ち修也の体がびくりと揺れる。
次いで見開かれた修也の瞳は、平田と大崎を見て驚きのものに変わった。

「ここ、何処?」

こてん、と首を傾げる姿も先ほどより幼く、表情もどことなくぼんやり平和そうな様子が窺える。
今回も上手いことかかったらしい。

「おいぃ、ショタかよ」
「ショタじゃない、修ちゃんだよ! あんな奴の毒牙にかかる前の子どもの修ちゃんに、あいつは危ないって教えてやるんだ」
「いや、今教えたところで、催眠切れたら元通りだろ」
「あっ」

よほど慌てていたらしい。平田が呆れている。

「あほー!」

「でもさでもさ、とりあえず何か聞いてみようぜ!」

大崎が焦りながら振り向く。

誰もいなかった。


「ふおおおおっ修ちゃん?」

「やべぇっ出ていっちまったんだ! さすが三歳児自由人!」

「ほんとやべぇ、誰かに会ったら完全に修ちゃん頭いかれたと思われる……」

「良い人に見つかればいいけど、変態野郎にでも見つかったら」

二人が青ざめて顔を合わせながら叫ぶ。


「修也(修ちゃん)ーっ!」



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あきゅろす。
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