非日常が日常です(完結)
6*
修也はとろけた瞳で慎也を見つめる。
よく頭が回らないが、慎也がそう言うなら信じようと思う。
「うん」
「修君、挿れるよ」
事情を知って一気に挿れたら動揺するだろうとゆっくりと挿入する。
修也から苦し気な声が漏れるが嫌そうな顔は見せないので大丈夫そうだと奥まで突き挿れた。
「……ッんはっ」
「き、つ。動くから力抜いてて」
「力、抜けない……」
余裕の無い修也の頭を撫でながらくちゅくちゅと音を立ててキスをする。
次第に力が抜けるのを感じてゆるゆると動き始めた。
「あっあっ変っ」
「それが、イイってことだよ」
「イ、イイッ?あ、慎也ァッ」
修也が気持ち良さそうにこちらへ手を伸ばしてくるので、自分の肩に回すように促すとまるで恋人同士だと錯覚してしまう。
背中に感じる少し強いくらいの掴まれる感覚を麻薬のように感じながら、慎也は動きをどんどん激しくさせる。
二人しかいない家で鳴り響くのは二人が出す音だけだ。
修也は酒の赤みに加えて慎也から与えられる激しさに全身を染めて答える。
「セックスはこうやるんだっ怖くないだろ?」
「んっんんっっ怖く、ない」
「な?」
「はっ……そこっ」
「ここか、もっとヨくしてやる」
「これ、以上やったらダメだッ」
「”変になる”だっけ?いいじゃん、俺たちだけなんだから」
「そ、そっか……ぁあッ」
「そろそろイきそう……」
余裕を見せたくて慎也は修也を促すように会話していたが、もう限界のようだ。
少しだけ顔を歪ませてラストスパートをかける。
「あっあっイくッ!」
「俺も……っ」
「何、これ……ッあああ」
「……ッ修君?修?」
修也のナカに思い切りぶちまけたあとに修也が呆然としていることに気が付く。
心配になってぺちぺちと頬を軽く叩くが、反応があるのでトんでしまったわけではないらしく安心する。
恐らくは慎也が手加減無く行為に及んだため、酒が入っている修也にはきつかったといったところだろう。
「……慎也」
「修君大丈夫か」
「うん……」
ぼーっとしているものの受け答えは何とか出来ている。
その間に汚れてしまった体をキッチンにあるタオルを持ってきて綺麗に拭いた。
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