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非日常が日常です(完結)
7



一方時間が戻った修也の自室では、修也が目をぱちぱちさせながら天井を見つめていた。

「んん……しん、やぁ?あれ、いない」

目が覚めて慎也が目の前にいたと思ってベッドの空いている箇所をぽんぽん叩いてみるが誰もいない。
どうやら慎也を見たところまでが夢だったようだ。

「何だ夢か。一緒に寝てるわけないもんな、いつまで一緒に寝てたかなー……」

考えてはみるが眠気に勝てず、またすぐにくー、と寝息が聞こえてきた。

静かな夜はまだ明けない。





翌日珍しく寝坊をしてきた慎也に修也が笑う。
それもそうだろう、慎也は一人修也の部屋で夜更かしをしていたのだから。

今日は昨日とは逆で慎也が部活だ。


修也に見送られるのを嬉しく思いながら、部活にも気合いが入り実のある一日を過ごした。

疲れた体をシャワーで洗い流し満足気にリビングに入る。冷蔵庫に入れておいた炭酸を一気飲みすればもう頭まですっきりだ。
明日からまた一週間が始まるかと思うと憂鬱な部分もあるが、心身ともにすっきりした慎也はいつもより爽やかな日曜の夜を過ごせた。

しかしそれは寝る時に崩壊する。



「慎也寝たか?」

「修君……!?」

こん、と一つノックして控え目にドアが開けられる。予想通り相手は修也で。
どうしたことか、こんな時間になって部屋を訪れてくることは全く無かったので慎也は焦る。

まさかバレたなんてあり得ないが、何か気になることでもあったのだろうか。

「どうしたの修君」
「今日一緒に寝たいなと思って」
「寝!?いい一緒?」

どもってしまったのは仕方がないと思ってほしい。
しかし修也はそれも気にせず照れたように「へへ」と笑った。

――可愛い。

じゃなくて。
どういう意図なのか慎也は修也の次の言葉を待った。

「昨日夢の中に慎也出てきたら、子どもの時みたく一緒に寝たくなっちゃってさ。嫌だったらいいんだけど」

「嫌じゃないよ!」

嫌だと思われたくなくて大声を出してしまったが、自分の首を絞めることになったとすぐ後悔する。

シングルベッドに男二人など狭いに決まってる。自然とくっついてしまう体に意識を持っていかれ、全く寝られる気がしなかった。
隣でくーくー眠る修也が可愛すぎて憎らしい。

悶々とした夜を過ごす慎也だった。

――明日月曜なのに……。



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