非日常が日常です(完結)
6*
僅かに頬に赤みが差し苦しいのか口を開けて熱い息を落とす。
慎也の方はもう我慢が効かなくなりずるりと今にも破裂しそうな雄を取り出し、修也の太ももへ擦り付けた。
眠っている修也の体温は高く心地良い。
一度に突き挿れたい衝動を抑え、後孔へ当てるとゆるゆると馴染むように動かした。
きつそうに萎んでいるが、亀頭を押し付けると歓迎するようにはくはくと入口が纏わり付く。
そのままゆっくりと挿入した。
「きつ……」
「……ふっ」
力の抜けた修也の体は慎也を招き入れてくれるが、やはり解かし切れていないのか狭く感じた。
それがまだこの行為に慣れていない慎也を頂点まで一気に押し上げそうになり一度動きを止める。
落ち着けようと修也の首筋に顔をうずめ、ちゅ、ちゅ、と軽くキスをして髪の毛で見えないところに一つ赤い印を残した。
「付いた……一回キスマークって付けてみたかったんだ」
髪の毛をかき分けて印を確認する。まるで修也が自分のモノになったように錯覚してしまう。
「修君」
耳元で囁きながらぺろりと舐めるといやいやと可愛らしく首を振った。
起きない程度の柔らかな刺激だけを与えている今、修也がどんな夢を見ているのか気になる。
「俺の夢とか見てくれねぇかな」
そう言って体を起こすとやっと落ち着いてきたモノを修也のナカで動かしだす。
「ぁ……あっ」
「んっあったけー」
最初はゆったりとした動きで楽しんでいたが、もっと刺激が欲しくなり段々と腰の動きが大きくなる。
じゅぷっと小さかった音も今はじゅぶっぶしゅっと下品な音を立てている。
「はっあー、修君っ」
がくがくと揺すぶられ修也も時おり半開きの口もとから喘ぎが漏れる。
感じているということが分かり興奮が限界を超えた慎也は、修也を掻き抱き寝ているのも構わずに無理矢理上半身を起こさせ対面座位の恰好へと変えた。
だらん、と頭や腕が慎也にもたれかかったまま下から思い切り突き上げる。
「あっすげぇ体重かかるから俺のずっぽり銜え込んでる」
「んふっあっあ」
「修君も気持ちイイよな?こんな声出してくれてんだもん」
もうなりふり構わず激しく出し挿れを繰り返す慎也には何も見えていない。しかしさすがにこの恰好は眠る修也には大きな刺激だったようで。
「はっんーっ……あっ?な、に」
体を起こさせたのがまずかったか慎也の暴走により修也がついに目を覚ます。
しかしどこかで目が覚めるだろうことを予想していた慎也は落ち着いた様子で修也を見つめた。
「修君おやすみ」
「し、ん」
頬にキスを落としながらすぐ横に置いていたストップウォッチのボタンを押せば、修也は慎也の名前を呼び終わることなく止まった。
こんな一瞬であれば、たとえ今がどんな行為なのかバレたとしても夢だと片付くだろう。
ここまで堪能出来て満足した慎也は固まる修也に思い切りラストスパートをかけて白濁をぶちまけた。
「修君可愛かった」
後片付けをして来た時と同じ状態に戻して自室のベッドに潜り込む。そしてボタンを押して眠りについた。
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