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東方炎龍伝
獄炎を名乗る誰か
「で、さっきお前が言っていたお前ではない獄炎というのは?」

寺子屋を出て歩き始めると妹紅がそう言った。

「俺にもさっぱりだ。誰なのか見当もつかない。」

「何だよそりゃ。」

妹紅はそう言うが、本当に分からないのだ。
俺の名を名乗る辺り関係者なんだろうが、そんな事をするメリットがあるのか・・・?

「心当たりとないのかよ?」

「ある訳ねえだろ。俺の名を名乗る奴に心当たりなんて。」

「だよなぁ・・・もしかしたら、お前に気付いて欲しかったんじゃないのか?」

「気付いてって何を・・・。」

もし、そうであるならば何に気付いてくれって言うんだ?
俺にはそんな奴なんて・・・。

「何か因縁みたいなのがあったんじゃないのか?」

「因縁ねぇ・・・。」

その時にそんな奴・・・。

「・・・!?」

「どうした?思い当たる節でも?」

「一人いたよ。そういう因縁がある奴が。」

もし、奴ならそう考えられる。
俺を幻想郷に誘い出すような事をしてもおかしくない。
しかし・・・。

「ほぅ。どんな奴なの?お前と因縁がある奴なんてお前同様変人なんだろ?」

「いや、もし奴なら危険すぎる。自惚れる訳じゃないが奴と俺が幻想郷で闘おうものなら一瞬で焼け野原だ。」

「なっ!?そんな危険な奴が来たのか?不味いだろそれは・・・。」

「まだ奴と決まった訳ではないが、一応視野に入れておかなければ・・・。」

万が一、奴だった場合とんでもない事になる。
もしかして、八雲紫はそれを予知して龍斗を幻想郷に・・・?
八雲紫なら可能性はあるな・・・。

「上白沢慧音に詳しい話を聞いたら俺は八雲紫の元へ向かう。」

「何か分かったのか?」

「まだ何も分かっちゃいない。最悪のパターンを考えての行動だ。」

「縁起でもない事言うなよ。私は不老不死だ。気張れば勝てないなんて事ないさ。」

甘いぜ妹紅。
不老不死だろうが何だろうが、戦う為に生み出された俺や奴の神龍って種族は戦闘に関する能力は神より優れているんだ。

俺の思い違いで済めば良いが・・・。

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あきゅろす。
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