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東方炎龍伝
やっぱり殴られる
「うぅ〜寒い・・・。」

いつも思う。何で女の着替えってこんなに遅いんだ。
服を選んでるのか?それとも着るのにてこずってるのか?

早くしてくれよ〜・・・。結局は川に落ちたのと変わらないじゃないか。
温まらないと風邪を引いちまう。

「おい紫ちゃんまだか?」

ドア越しに声をかけるとすぐに返事が返ってきた。

紫「いいわよ〜。」

「お邪魔しま・・・(バキィ グハッ!」

何で・・・。何で殴られるんだぁー!
後ろに体が吹き飛ぶ。

「・・・あ゛。」

下を見れば絶叫氷風呂。

ドボーン!

冷たい川にドボンした。一瞬で体温が下がっていくのが分かる。
寒すぎて体が動かない。俺の体はどんどんと水に沈んでいった。

何だろう。川に落ちたのに向こう側に川が見える。
鎌を持った赤髪のお姉さんがサボってる。何か和むから俺も参加しよう。





























紫「・・・っと・・・・さい。」

何だぁ?

紫「・・・斗!龍斗!」

「うわぁっ!?」

ビックリしたぜ・・・。
さっきまで赤髪のお姉さんと一緒に語り合ってたのにいきなり紫ちゃんが目の前に出てくるんだもんな。

「あれ?小町とかいうお姉さんは?」

紫「良かったわね龍斗。死にかけたおかげで幻想郷へ行けたじゃない。」

「あそこが幻想郷・・・。どう見ても三途の川だったが。」

霊魂が一杯居たな。俺だけ形があるから珍しいって小町が言ってたっけ。

紫「三途の川よ。」

「ちょっと美咲呼んで来い。ぶっ殺す。」

あのアマ〜・・・。
何回アイツの所為で死に掛けたと思ってるんだ!
しかも今日にいたっては殺人未遂じゃねぇか!

紫「呼んでくるけど殺しちゃ駄目よ。」

紫ちゃんが笑顔で部屋から出て行く。
いや、笑顔というより俺の顔をニヤニヤしながら見ていた。
何だ。何か企んでいやがるのか?

企んでいる顔と言うよりはカップルを見るような目だったな。

・・・・・まさか〜。

「美咲に限って俺が好きだなんて無いよな〜。」

紫「それは分からないわよ〜。」

「おわッ!?」

いきなり後ろから紫ちゃんが現れた。
何処から入ったんだ!?ドアは開かなかったぞ!

「あれ?開いてる・・・?」

音がしなかったのにドアは開いていた。
いや、絶対に紫ちゃんが後ろに立っていた時は開いていなかった筈だ。
ならどうして?

紫「普通にドアを開けて入って来たわよ。何、気付かなかったのかしら?」

違う・・・。

ペシッ

「イテッ!」

美咲「引っかかった〜!まさかそんなに悩むとは思わなかったわよ。」

「み、美咲!?」

悩んでいる所を後ろから引っ叩くとは良い度胸だ。
さっきの事も含め倍返しといこうじゃないか。

「さっきはよくもやってくれやがったな!暴力女がぁ!」

枕を掴み、思いっきり美咲を殴る。

美咲「キャッ!?」

バランスを崩した所を押し倒し、卍固め。

「1,2,3!・・・I'm winner!」

死の境をさまようほどの仕返しをしてやりたかったけど女にそれは不味い。
これ位にしておいてやるか。

倒れている美咲に嫌らしい笑みを浮かべてガッツポーズしてやった。

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