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東方炎龍伝
男子禁制と思い出と憎しみと
10分かけて知り合いの住む建物に来た。
久しぶりに来たが変わらないものだな。

「じゃあ入ろうぜ〜。・・・・・ん?」

扉に手を掛けると見慣れない表札がある。

「ここから先男子禁制!だってよ。どうせダミーだろ。」

表札に気にせず扉を開ける。

ガチャ

女「え?」

「失礼しました。」

ガチャ

俺は今学んだ事がある。注意書きはしっかり読んで守ろうって事だ。

何故閉めたか。
それは知り合いの女が絶賛生着替え中だったからだ。

俺は後悔した。

「もうちょっとだけ見とくべきだった・・・。」

紫「その発言は男として最低だと思うわ。」

「男としてのプライドだぜ。」

どうせ殴られるのならその分だけ目の保養をしておくべきだった。

紫「私が行くわ。貴方はあの子が着替え終わるまで此処に居て頂戴。」

「カメラの使い方教えるから写真を撮ってきて頂戴。」

携帯を紫ちゃんに渡した。

紫「貴方川に落とすわよ。」

紫ちゃんから携帯を返される。
う〜ん・・・残念。

「何だよー。冗談に決まってるじゃないか。」

携帯を閉じてポケットに入れる。

「アイツに訳を説明してきてくれ。俺を見たらぶん殴るだろうからさ。」

紫「・・・自分でしたら?」

「冷たい事言うなよ〜。アイツは絶対に俺の顔を見た瞬間に手が出るからさ。」

扉を開けると同時に俺の顔面に拳が飛んでくるだろう。
そして、ぶっ飛んで川にドボンだ。
冬の川に落ちるのだけはごめんだぜ。

「頼む!」

紫「分かったわ。貴方に風邪を引かれても困るし・・・。」

紫ちゃんはまだ雪の浮いている川を見ながらそう言った。
俺が殴られたら川に落ちるのは分かってくれたみたいだ。良かった良かった。

紫ちゃんは建物に入っていってしまった。

「・・・幻想郷ね。」

小江戸と似たようなもんか。
確かそんな話を聞いた感じがするんだが。
小江戸は楽しかったなぁ・・・。
幽香さん元気にしてるかな。あの花畑続けて欲しいんだよなぁ。

「幽香さんに会いたくなったな。今度、時間が出来たら会いに行くか。」

12歳の時に会ったきりだから6年経ってるのか。
意外と短く感じたな。

「薫ももういないし・・・。第一小隊は俺以外は・・・・・。」

クソッ!俺が情けないから!
殺羅・・・絶対に許さねぇ!見つけ出して必ず殺してやる・・・。

「待ってろよ・・・殺戮神!」

頭一杯に憎たらしい殺戮神の笑みが浮かんだ。
それを掻き消し気分を落ち着ける。
とにかく今は忘れる事にした。

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