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素晴らしきかな!!


「…もう俺は明日から生きていけない」


机に肘を突いて、窓の外を遠い目で見つめる。


「まぁだ言ってんの?」
「まぁまぁ、元気出しなよ。篠宮」
「まこっちゃんだって、すっげぇ鬼畜な訳じゃないしさ。……ドSなだけで」


するとクラスメイト達から呆れたような苦笑したような声で、慰めが次々と掛けられる。

てか、最後のは慰めじゃないよね?!
ドS攻めは美味しいけどねっ
って、今はそうじゃなくて…!


「だって…俺、俺…! 数学は本当に無理なんだよー!!!!」
「…お前は全般的にダメだろうが」


そう聞こえた方向…いつの間にかいる隆ちゃんの方を高速で向いて、睨みつける。


「うるさい隆ちゃんの馬鹿! 大体、不良キャラの癖に何で勉強が出来るんだよ馬鹿!!」
「お前とは中身が違うんだよ、中身がな」


涼しそうな顔で、そう言い返す隆ちゃんにぐうの音も出ない。
くっ、こうなったら……


「あいちゃん、隆ちゃんが苛める!!」


2-B癒し担当に助けを求めた。


「今日も仲良しだね。今日は何の痴話喧嘩?」


綺麗な顔にほわほわとした笑顔を浮かべて、小首を傾げてそう問いかけるあいちゃん。
何これ可愛い。誰かこの子を優しく襲ってあげて下さいお願いします!!


「てか、痴話喧嘩じゃないし! 隆ちゃんが痴話喧嘩するなら…というか、付き合うなら俺じゃなくてもっとこう綺麗系とか可愛い系の子とかがいいから!!」


平凡でもいいけどねっ
俺はそれを見て萌えるから!
ああ、もう考えるだけで……ふふふふふ。


「そうかな? 僕は、結構お似合いだと思うけど。ねぇ、隆司も夕君がいいでしょ?」
「あ? さあな」


頭の中で素敵な妄想をしているうちに、いつの間にか隆ちゃんとあいちゃんがあんなに接近を!


「ちょ、隆ちゃん! あいちゃんといちゃいちゃするなら言ってよ!」


危うく目の前の萌えを見逃すところだったじゃないかっ


「…馬鹿じゃねぇの」


俺がそう責めると隆ちゃんが心の底から呆れたような表情を浮かべた。
…酷い!!!!!

そこからまた始まる俺達のやり取りに、周りは苦笑しながらも混ざってくる。



これが俺のいつもの日常。







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