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心の中
 


「その日は、ちょっとバイトが…」


行きたい。

しかし、今はお金も時間も足りないのだ。瀬志本さんと公園の外でも会いたいなんて…思っていてはいけない。この現状を、どうにかしなければならないのだから。



「…そうか。だが、ちゃんと息抜きはしろよ」

「…はい」


眉を下げる俺の頭を、ぽすんと瀬志本さんが大きな手で撫でてくれて、顔が赤くなっていないか、変な表情をしてしまっていないか心配になった。


俺はいつの間にか…瀬志本さんを好きになっていたんだ。

自分のことを何も話さない俺にも、包み込むように優しくしてくれる瀬志本さんを好きになるのは、当然のことだろう。


だけど、いくら優しい瀬志本さんでも、俺のような普通の男子高生に好かれるなんて迷惑に感じるはずだよな。だから…この気持ちは、隠し通さなきゃ。



「それじゃあ、また今度…小町に時間があるときに行こう」

「…ぜひ。行きたいです」


せっかく誘ってくれたのに、果たせるかわからない約束をすることは心苦しかったが、やはり瀬志本さんには俺の現状を言うことはできなかった。

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あきゅろす。
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