愛してその悪を知る2(小×政) 18禁
※まるっと、やってるだけです。18禁推奨。
小十郎の口付けは、幾度も角度を変えては深く侵入し、政宗を熱く翻弄させた。
「…ん………ハァ…ッ…」
二人は互いの吐息に煽られるように激しく舌を絡め合っていたが、やがてどちらからともなく唇を離し、小さく口付けを交わしながら隣の寝室へと傾れ込んだ。
政宗の身体を蒲団の上に投げるように寝かせ、小十郎は覆いかぶさるようにして耳元で低く囁く。
「…望み通り抱いてやる」
普段の口調に戻った小十郎の声に、政宗の身体がぞくぞくと震えた。
再び深く口付けしながら、小十郎は政宗の薄い胸をやわやわと撫でる。
小さな突起はすぐに反応を示し、その感触を楽しむように手のひらで転がしたり摘んだりして政宗の反応を楽しんだ。
「…ふ…ん…」
政宗はほんのり上気した頬で小十郎を見つめ、好きな様にさせていた。時折ピクリと身体が動いて快感を訴える。
小十郎は政宗の耳朶を舐めながら引き締まった腹をまさぐり、もはや意味をなさない帯を解いた。
「お前も脱げ」と囁かれて、愛撫を続けながら己も裸になる。
互いに裸になり、抱き締め合うと改めて唇を貪り合った。
密着させた身体に、はっきりと相手の昂ぶりを感じて余計に興奮する。
首筋、胸、腹と小十郎が徐々に唇を降ろしていくと政宗からひときわ甘い吐息が漏れはじめた。
だが、わざと中心には触れてやらず、小十郎は太ももの内側や膝裏といった政宗の弱い個所に口付けをしていった。
政宗は暫く耐えていたが、やがて小十郎に文句をつけた。
「……焦らすんじゃねぇ…」
小十郎は意地悪く笑ったが、望みどおりに政宗の男根を触ってやった。
「…ふ…」
政宗から漏れた小さな呻きに気を良くし、政宗の足を推し開いて股間に顔を埋めた。
既に半立になっているそれを口に含むと、すぐに完全な形となって存在を主張しはじめる。
小十郎はわざとゆるい口淫を始めた。
「…ん…ッ……こじゅ、ろう」
やがて政宗の腰がくねり初めて、もっと強い快楽をと強請り始める。
小十郎は手淫しながら、その下にある穴にも舌を寄せて、やがて十分に濡れた事を確認するとゆっくりと指でほぐし始める。指を差し入れながら口淫を再開すると政宗は先程とは違った艶を放ちだした。
「…ぅ…ふ…ぁ…」
やがて政宗の限界を悟った小十郎が激しく吸って口淫を続けてやると、太ももを震わせて政宗は果てた。
小十郎は口内に放たれた蜜を全て口に含むと、ハァハァと息の上がった政宗に口付けてそれを分けてやった。
「ん…」
政宗は途端に怪訝な顔になったが抗ことは無かった。唇を離すと、案の定不機嫌な顔をした政宗が小十郎を睨む。
「…不味い」
さしもの政宗も自分の精を飲まされたのは初めての事だった。
「そうですか?俺には、何よりの甘露ですが…」
しれっと答える小十郎に政宗は舌打ちすると、今度は小十郎の身体を力任せに押し倒した。
わざと小十郎がしたのを真似て口付けをし、首筋から徐々に唇を下へ落としていく。
だが、政宗は変に焦らそうとはせずすっかりそびえ立つ小十郎の一物を口に含んだ。
政宗の絶妙な口淫は、小十郎が知る中でも特に良い。
思わず唸ると、舌先で先端をチロチロと舐める政宗がニヤリと笑って見上げてきた。
男の一物を旨そうに舐める政宗の姿には、何とも言えない妖艶さがある。
息を呑んだ小十郎は、いっきに快感に押し流されそうになりながらも堪えた。
政宗との交わりは、いつもどこかしら男としての技を競うような雰囲気を感じるので、己の誇りにかけて簡単に達する事は許されない。
上半身を起こし、政宗の頭を撫でてやりながら指を差し出すと、政宗は口淫を中断して小十郎の指を口に含んで丁寧に舐め始めた。
うっとりと目を潤ませた主君が、勃起した己の股の間で必死に指を舐めるという痴態に、小十郎は眩暈を覚える。
わざと口内で指を動かすと、政宗は一物を舐めるかのような素振りで挑発してきた。
その心地好さに目を細めた小十郎は、やがてじっとりと濡れた指を政宗の口から引き抜いた。
名残惜しそうに政宗の舌が指を追う。
離れる事を惜しんで糸を引く淫媚な光景に小十郎の身体が打ち奮えた。
再び口淫を始めた政宗の身体を少し乱暴に引き寄せ、濡れた指で政宗の尻の穴をじっくりとほぐしはじめる。
そのうち、限界が近づいてきた小十郎に気付いた政宗は、顔を上げると再び小十郎の身体を押し倒し、上にまたがった。
欲に色づいた口元を政宗が舐める。
政宗は小十郎の固く勃起した男根を片手で支えると、ゆっくりと腰を下ろして己の中に取り込んでいった。
「…は…ぅ…ぅん…ッッ…」
流石に苦しそうだったが、そんな政宗の顔ですら小十郎には淫媚なものに映ってならない。
「ハァ…ぁ………ん…」
全てを呑み込んだ政宗は、どうだと言わんばかりに荒い息を吐きながら得意げに小十郎を見下ろしてきた。
その表情はやはりどこか苦しそうで、小十郎は『政宗の中を無茶苦茶にかき回してやりたい』という衝動を必死に押さえた。
やがて、政宗がゆっくりと腰を揺らし始める。
自分で自分の良い所を探して、そこに当たるように腰を振る。
「…ぁ……ん……」
次第に沸き起こってきた快感に頬が赤みを帯び始め、口淫で濡れた唇から喘ぎ声を出し始める。
見上げる小十郎にとって、それは絶景としか言い様がなかった。
政宗が腰を振る事に夢中になり始めた頃、堰を切ったように小十郎が政宗を押し倒し、激しく政宗を追い立て始めた。
「…ハァ…あっあっ…!!!あぁぁ…!!!」
「悪いな…独りで愉しまれると…っ…俺の立つ瀬がねぇ……」
激しく腰を打ち付けながら小十郎は快楽に溺れる主君を見下ろす。
「…気持ち、いいか?」
「…ハァハァ…良い……こじゅ…ぁ!!…もっと…ぁああ!気持ちい……」
政宗の腰を持ち上げ、より深く突き刺していくと、余程良い所にあたるのか、政宗が狂ったように喘ぎ、身体をくねらせはじめた。
「…ッ…!!」
「ぁ…うぁ…!!!!」
思わぬ締め付けに、低く呻いた小十郎は政宗の体内に精を吐き出した。
その熱を感じた政宗も堪らず欲を吐き出す。
二人の荒い呼吸だけが部屋を支配した。
小十郎は、挿入したまま政宗の腹に散った液を舐めとって綺麗にしていく。
力の抜けた政宗の身体は面白いようにピクピクと反応を示した。
二人とも苦しい位に息をきらしたままだったが、身体の熱は覚めることを知らない。
自分の中で小十郎が大きくなるのを感じた政宗は嘲るように笑ってみせた。
小十郎が再び腰を動かし始めると、政宗の身体は反射的に逃れようと後ろに下がろうとしたが、小十郎はそれを許さない。
政宗を押さえつけて唇を貪った。
一物を擦ってやると抵抗は無くなり、やがて甘い声で鳴き始める。
「…ん…んぁ……ふ…ツ」
前と後ろを同時に攻められる政宗の顔はすっかりとろけており、小十郎の律動にあわせるようにして腰を動かしはじめる。
小十郎にも同じ事が言えたが、もはや政宗には最初の頃のような余裕は無く理性が飛び始めていた。
足を高くあげられ、深く早くなってゆく快楽に呑まれていく。
そのうち、舌を絡める事もままならなり、生理的な涙を浮かべた政宗は小十郎の首に必死に縋りついた。
「ふ…ぁ…ぁ…こじゅ、ろ…犯せ…俺を、もっと犯せ…!!!!」
「………クッ…」
二人はほぼ同時に果てていた。
その後も二人は力尽きるまで交じわりあった。
******
小十郎は、情事の後気を失うように寝入ってしまった政宗の身体を清めていた。
静かに眠る政宗は、触れるのも躊躇われる程神聖なものに見える。
淫魔の如く妖艶な姿は見る影もない。
小十郎は決して政宗の情人ではない。
以前にも何度か政宗と身体を繋いだ事はあったが、小十郎はあくまでも政宗の右目であり、それ以上でもそれ以下でも無かった。
腐るほどの情人を持つ主君が、何故ごく稀に自分と身体を重ねるのか。
小十郎が考えるに、政宗は小十郎を使って自傷しているのだと思う。
何の為の自傷行為なのか、小十郎にはわからない。
幼い頃、己の右目を付いてやおら死のうとした主君に、二度と自身に刄を向けないと誓わせた当て付けなのかもしれない。
だが、例え自傷行為に使われようとも小十郎は構わなかった。
何故俺が大人しくこの人を抱くのかって?
そんな事は決まってる。
この少し歪んだ主君の事を、俺は愛してるからだ。
俺を悩ませ、絶えず翻弄するこの人が愛しくて堪らない。
だが、小十郎は政宗と恋仲になる事を決して望んではいなかった。
俺もまた、歪んでいるか…。
静に眠る主君に対し、小十郎は礼儀正しく一礼をして部屋を後にした。
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