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黒の教団編
集結せよ



同時刻―バルセロナ時計塔前。


赤茶けた煉瓦造りの街並みの中心部には多くの神の使徒が集っていた。



その数、およそ二百人強。

白いコート、黒いコート、中には白衣に身を包む者もいる。



皆、一様にとあるカップルの到着を待ち侘びているのだ。


一段高い位置で拡声器を構えたのは黒の教団においての権力者、室長のコムイ・リーである。



時代錯誤の白いベレー帽に知的な印象を与える四角い眼鏡。
柔らかい雰囲気を醸し出す彼は、実は教団内随一のトラブルメーカーである。



「あーあー、どうもー。科学班室長、コムイ・リーです。間もなく獲物が到着しますので、皆様今し方お待ち下さい」



拡声器から轟く声に隊員は嬉々として叫び声をあげた。



住民は避難済み。

明日まで、ここは戦場と化すのだ。



現在、十一時。


およそ三十分もすれば辿り着く。





哀れな黒猫と白百合の姫君が………。



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あきゅろす。
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