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パンドラボックスの蓋を開けたら



人生なんかつまらない。

人生に意味なんて感じない。

意味があったとして何になるんだ。


だって、そうだろう?


歳をとれば誰だって死ぬんだし。
だったら辛い事なんかしたくない。
楽しい事だって過ぎてしまえば後の事になってしまうのに。
どんな高価な物も大切な人も死の世界へは持っていけない。


充実した一日を送る事はそんなに大切な事なのか。
人生を楽して通れるならそれにこした事はないのに。
波乱万丈な日々?
ややこしい日常なんて御免だ。
大変な事なんて面倒なだけ。
生き甲斐ってどういう事なのか、誰か教えてくれ。




パンドラボックスの蓋を開けてはいけない
空に続く階段を上ってはいけない
奇妙な鏡に触れてはいけない
底無し沼にはまってはいけない
不思議な色の薬を飲んではいけない
昨日まで無かった扉を開けてはいけない
青と赤で綴られる物語を読んではいけない
違和感を覚える日常から目を覚ましてはいけない



全て、パラレルワールドに繋がっているのだから。





俺にとっての日常生活には一定の流れがある。

普通の高校(私立の名門)に普通の成績(学年2位)で入学して普通に(変な)友達もいて普通の生活(一日二食の一人暮らし)を送っていた。

家族と離れての一人暮らしも3年目にもなるとさすがに慣れたし(自炊は出来ないが。少々焦げた目玉焼きぐらいしか。洗濯は、勿論コインランドリー。)、バイトも最初の頃は問題ばっか起こしてたけど今はうまくやっている(本人評価)。


今までだって面倒な事は避けてきたんだ。


これからだって、そのつもりで、いたのに。






気が付けば知らない世界。







ようこそ、パラレルワールドへ……





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あきゅろす。
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