機械娘は気持ちを探す #3 寂れた町の一角。 メインストリートより道一本外れた場所に、三人の男が立っている。いづれも、AK47を所持。一人はRPG-7まで背負っている。 RPG-7。西側諸国を始めとする40ヶ国以上が正規に採用している対戦車ロケット弾発射機だ。構造単純、取扱簡便、低製造単価と三拍子そろっており、発展途上国の軍隊やゲリラなどにより幅広く使用されている。また、10kgと対戦車兵器では比較的軽量だ。 それだけ確認すると、少女はフードを深くかぶり、ツカツカと彼等の元へ歩きだす。 そこで、一人が少女に気がつき、 「おい、そこのお前」 と声を掛けられる。だが、歩みを止める訳でもなく、銃を構えたりもしない。ただ、歩み寄る。 「止まれ!」 言われて初めて歩みを止め、両手を上げる。しかし、少女の服装は現地の物だ。向こうも無闇に銃を向けてきたりはしない。 「あなた方は、旧国王派の残党ですね」 少女が顔を見えるように上げ口を開く。 「女?」 「子供か?」 男達が難色を示す。 が、少女はお構いなく話を続ける。 「首領に、会いに来ました。案内してくれますか?」 ここで、ビクッと反応した男達の反応が変わり、一人がAKを構える。 「貴様、何者だ?」 「やめろ、子供だぞ!」 「しかし……ッ」 銃を向けられているにも関わらず、少女は全く動じずに、 「私ですか? 私は……」 答えた。 「No,000光音リージュ、欠番達(ロストナンバーズ)です」 「!?」 ここで、またも男達の反応が変わる。 「欠番達だと?」 「こんな子供が……」 口々に囁き合い、動揺を隠せない男達にリージュと名乗った少女は、 「もう一度言います。案内してください」 そう、強く、言い直した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |