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未定小説
ギター王子様☆ #2

3日後、またあの路地に行くことになった。
近くを通ると今日は別の曲が聞こえる。

「お前は必要ないんだと…」

悲しい歌だけどいい歌で。
ちょっとアップテンポで。


「♪人はいろんな嫌なこと 忘れるために眠る。」
強く力強く。


再び、拍手をして500円玉を入れて帰ろうとしたら
彼に手を引かれた。
可愛い顔をしてこっちを見る。

「ありがとう…また来てくれて…」
少し、悲しい顔をして私に言う。
『ぜっ前回は…帰ってしまってすみません…
お礼にこれを…』
そういってたまたま入っていたお菓子をあげた。
彼は微笑んでありがとうといい、食べ始めた。
それがすごく嬉しくて涙を浮かべてしまっていた。
「じっ自己紹介まだだったね…俺、和也。カズって呼んでくれればいいから…」
そういってティッシュを差し出してきた。
『あっありがとうございます…作詞作曲って自分でしてるんですか…?』
彼はギターをしまいながら私の質問に答えてくれた。
「そうだよ。自分で作詞して作曲もしているんだ。
一人でいるはずもない人のことを思いながら書いているんだ。
その時間がすごく好きでね。その人のマネとかして考えているんだ。」
凄く誰かを思っている感じで。ジーンと来た。
そういっている彼もすごく素敵で。
『そっそうなんですね。頑張ってください^^応援しています!!』
「ありがとう。よかったら今度ライブがあるんだ。良かったら来てみない?』
ライブが出来るってことは人気があるってことだよね。
全然知らなかった。ここでやっているし。若いから
趣味程度だと思ってたけど…
『行ってみたいです。お願いします。』
彼が笑顔で「うん」といった。
ギターを掲げて駅の方へ向かう。見送る私に
「帰らないの?駅まで送るよ?」その言葉が嬉しくて…
一緒に駅に向かった。


別れるのは惜しみなかったけど…
カズさんの唄が今でも頭で回っている…



一週間後--------
あの道を通ったとき今日はカズさんがいなかった。
次会うときにチケット持ってくるって
いっていたのに…毎週いるわけじゃないんだね…
そう思って今日は帰った…


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あきゅろす。
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