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Hello, fine days
Hello,fine days<3>
こんな時間にどうされました?

なんてことを言われたので、茗が大事なら今すぐ家に来てくださいと有無を言わせずそう吐き捨てた。すると三十分も経たない内に彼女のマネージャー、川崎は飛んできた。

よしよし、上々だと偉そうに頷いていると、川崎は茗の姿を見つけてその体をぎゅうっと抱きしめて喚く。


「メイに何をしたんですか貴方!!」

「川崎さん、浩太郎さんは何も、」

「メイは黙ってて。で、何したんですか!?」


茗をしっかり庇いながら、自分だって小柄な女性なのに川崎は血走った眼で僕に牙を剥く。


「僕に噛み付くほど大事なら、早く気付けよ! この子、ダンス講師にセクハラされてるんだよ!?」


目には目を。僕は普段出したこともないほどの怒号を発した。事実を受け止めた川崎は愕然とその場にへたりこむ。さっきから状況が掴めていない当事者だけが、おろおろとしていた。

そんなに大事なら何故きちんと見ていない。守ってやらない。子供が大人の世界に身を置くことがどれだけセンシティブで難しいことか、どうして分かってくれないんだ―――


「そんな、メイ…いつから?」

「一ヶ月前くらいかな、でも平気だよ!」

「平気じゃない。このまま気付かなかったらどうなっていたか、考えてご覧」


強い口振りで諭すと茗はしゅんと頭を垂れた。言い過ぎだと自覚している。でもこの先彼女に何が起こるかなんて、誰にも分からないのだ。このくらい言って何が悪い。


「米山さん、ありがとうございます。私だけではきっとメイが傷付くまで分かりませんでした」


姿勢を正した川崎は僕に頭を下げる。そして、次に上がった顔は勇猛な保護者の顔をしていた。

良かった。
これなら、この人ならきっと世間知らずなこの少女を守り導いてくれるだろう。

奥底で震える記憶に蓋をし直して、僕は安堵した。


以来、川崎マネージャーは僕に怯えるようになるのだが、まあそれは威厳として受け止めることにした。

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あきゅろす。
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