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彗星と話すとき
彗星がやってくるとき
ぼくはほとんど独りで
じっと、ぼくの心と話をしている
星の瞬きを聞いて
ぼくから生まれた波紋が
ぼくに還るのを楽しんでいる
彗星は六等星に負けるほどひっそりとそばにやってきて
頼りない宙に浮くぼくと二言三言の言葉を交わし
去ってゆく
賑々しく 密やかに
ぼくは目蓋を閉じて
もう一度ぼくと話し始める
煌めく尾が消え終わらないうちに
ぼくが生んだ波紋が
残った塵にぶつかって
星の声になるうちに
2012.04.14
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