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DMC4 短編
君の見方と俺の見方【バージル×♀夢主】

シャルアを、俺はどう思っているのだろうか。

…知り合い。
…顔見知り。




…友達?


†††††††


「バージルさん。おはようございます。」
「…あぁ、おはよう」

朝、今日は早くに目が覚めたので下でコーヒーを呑みながらぼんやりしていたら。
上からシャルアが降りてきた。俺は軽く挨拶を返す。

「バージルさん今日は早いですね?これからお仕事ですか?」
「いや。たまたま早くに目が覚めたんだ」

彼女はキッチンに立ってまだ残っていたコーヒーを見てしばらく考え出した。
彼女の事だ、きっと飲んで良いものかと考えているのだろう。


…何故、残してあるかなど知らずに。



俺は少し口角がゆるむのを感じながら、口を開いた。

「残りなら飲んでも構わないぞ。気にするな」
「ぇ…。あ、ありがとうございます…。バレました?」
「バレバレだ。君はわかりやすい」

予想していた通りの反応を示したシャルアが可愛く見えた。
チラッ、と視線を送れば彼女と目が合う。

途端、頬を染める彼女。
目を反らす、彼女。

「座るか?」

少し横にずれてスペースを作ると、彼女はぱぁっと花を咲かせるかのように笑顔になるといそいそとコーヒーを持って横にちょこんと座った。

…小動物みたいだ。

「んー…朝はやっぱりこれですね。頑張れる気がします」
「…わかる気がする」

大きめのマグカップをその小さな両手で包み込み、口をつけるその仕草は、やはりシャルアは女性なのだと改めて感じさせるものであった。

「ダンテはまだ起きないんですね…疲れてるのかな」
「いや、アイツのことだ。それは無いだろう…それに昨日は1日中ずっとだらけていただろう…?」
「あ、そっか」

そのことを思い出したのか、彼女はくすりと小さく笑った。
すると、彼女はマグカップをテーブルに置くと。


「バージル………っさん」
「…?」


首を傾げる。
意図が読めなかった。
一体何をしようとしているのか……?
すると彼女はまた口を開く。


「バージル……さん〜(泣)」
「?…」
「やっやっぱり無理です…バージルさんを呼び捨てなんて」

ぽつりと呟く。
…呼び捨て?

「あの…ダンテは呼び捨てでバージルさんだけ違うって…なんだか失礼かなって」
「……」
「……呼び捨てで呼んだ方が良いですか?」

不思議と言葉が出なかった。
なんだか胸の奥が…疼くというか。少し照れくさくて。
俺は少し笑った。

「そう…だな。確かにダンテだけというのは理不尽だ。……呼んで欲しい」
「…は、はい!えっと…」

少し意地悪く笑ってみせると、シャルアが頬を染めた。
…可愛い。





「…バージル…!」
「…シャルア」

深呼吸をして、俺の名前を宝物のように大事に唱える。
この時はじめて俺は…"愛しい"という感情を彼女に持った。

「じゃあ…次からは…バージルって呼びますね。ちょっと照れますけど」

まだちょっと赤い頬。
俺は思わず手を出して添えた。すると彼女はまた一層赤らめるのを俺は嬉しく思った。


シャルアのことをもっと好きになりたい。
そしてこの疑問に答えを示したい。



end


同じく別サイトからのです。

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