[携帯モード] [URL送信]

なんだかよくわからないけど絶対殴る
ジョースター家 その1
えーと…うん。一つ言っていいですか?
帰りたい。
「そっかあ!そう言う事だったのね!私ビックリしたじゃない!」
「お前は早とちりしすぎなんだよ」
「そうすっよォ〜徐姉〜。承太郎さんがそんな突然女の子つれて来るわけないじゃないっすか〜」
「…仗助…それはそれで失礼じゃないか?」
「あれ、じゃあ承太郎兄さん女の子突然連れてくる予定でもあるんですか?」
「…ねぇよ。」
なんで…なんでみんなこんなに身長高いの…怖いんですけど!!壁の中ですかここは!ていうか私今椅子に座ってるけど足床についてないからね!?椅子たかすぎぃ!!
「あなたご飯おかわりは?」
ハリウッドに出てきそうな女性…徐倫さんが私に手を差し出す。
「あ、いえ、大丈夫です!ありがとうございます…」
「いやーね、そんな改まらないでよ。今日から一緒に暮らすんだし?」
適応能力早くないですか?めちゃくちゃビックリしたんですけど。ちなみに徐倫さんは高校二年生、私の一つ上だそう。
承太郎さんは3年生で…うん。大先輩でした。
「にしてもアンタ俺と同じ学年だから同じクラスになるかもな!」
そう二カッと笑いかけて来たのはリーゼントの頭がとても目立つ東方仗助くん。承太郎さんや仗助くんは見た目がとても…失礼だけど、うん。とても怖い。
でも話をすればとても優しい人達だから少しだけ安心した。
「それにしてもとても大変なことに巻き込まれてしまったんですね。」
ご飯を食べ切った前髪がコロn…特徴的な金髪の男の子ジョルノ君が私に向かって言った。ちなみにジョルノ君はあの学校の中等部らしく。私の一つ年下になるそうで…。私より身長がとても高いです。ハイ。
「あ、えと…。ハイ。すみません…突然お邪魔してしまいまして…。」
「いえ、そんな、お邪魔だなんて。それに敬語はよしてくださいよ。仮にもあなたは僕より年上で先輩なんですから」
そうだけど…うーん…。初対面では基本こうなるよ…。それにジョルノ君は私よりも遥かに大人の雰囲気をまとってらっしゃるから嫌でも敬語になるというか…
「そうそう、私達に敬語はやめてよね。
これから一緒に暮らすのに他人行儀はキツイわよ。」
だからなんでそんなに順応能力早いんですか。
「えと、すいません…善処します…」
「ぜひそうしてちょうだい!さてと、全員食べ終わったし、片付けますか。」
そう言って徐倫さんが立ち上がる。
「あ、私も手伝います。」
私も晩御飯をご馳走になったしこれからお世話になるのだからそれぐらいしなくてはいけない。いや、させてもらわなければ困る!!…のに…
「あーいいわよー、それより承兄その子部屋に案内してあげなよ」
「え、ちょ、私も…」
「行くぞ凪」
「え、え、」
「ほら、早く行かなくちゃ承太郎さん行っちゃうっすよ。」
「え、あ、し、失礼します!」
そう頭を下げて急いで承太郎さんを追いかける。この大きな屋敷で迷子になるのは絶対キツイ!!
「あの人…とても面白い方ですね。」
「ほんと見ててすごい楽しいわ。なんというか、からかい甲斐がありそう。」
「徐姉もジョルノもなんか恐ろしいこと考えてねえっすか?」
「そんなことないわよ、とりあえず仗助とジョルノ片付け手伝って。」
「了解っす!」
「わかりました」
承太郎さんについて行くと一つの部屋の前で止まった。
「ここだ。」
そう言って承太郎さんが障子を開けるとそこは大きな和室で少し大きめな机が置いてあるぐらいだった。
「今日からここがお前の部屋になる。
もともとここは客室だが、別に泊まりに来るやつなんてそうそう居ねぇからな。
強いて言うなら徐倫の友達、もしくは花京院…今日昼間に会った俺の友達ぐらいか…。まぁ、好きに使えばいい。布団はそこの押し入れにある。ちなみにトイレはついさっきの道を戻って左の方だ。風呂はまた後で徐倫に教えてもらえばいい。」
一通りのことを教えてもらってとりあえず承太郎さんは部屋に戻ると言って出て行った。部屋に一人残された私は…
「っ……ハァ……」
思わずその場に座り込んだ。いや、本当に疲れた。今日1日でなんかすごいことに巻き込まれてる…いや、これは巻き込んでいる…のかな…?スタンド…波紋…そのことに関して少しだけジョナサンさんから聞いた。この現実にそんなことあっていいのか…信じられない…って言いたけど実際スタンド…承太郎さんのスタンド見えたし、それに…。それにこのチョーカーだって…。静かにチョーカーに触れてみる。相変わらず縫い付けられたように隙間がない。なんでこんなもの私買っちゃったんだろ。…そう言えばお母さんOKしてくれたんだ…静かにポケットから携帯を取り出しお母さんの電話番号を、表示させる。まだ仕事中かな…
通話ボタンを押して耳に携帯を押し当てる。3コールあたりでぷチッと音が切り替わる。
「あ、お母さん仕事おつか『ただいま電話に出ることができませんピーっとなりましたら…』
…だよね。出られるわけないか。わかってたはずなのに。何を期待してたんだろ私。無機質な機会音がなり終わり用件を伝える。
「お母さん仕事お疲れ様、仕事中にごめんね。編入のこと…突然ごめんなさい。
せっかくちゃんとした学校に入れてくれたのに…本当にごめんなさい。でもちゃんとこっちの学校でも頑張って見せるから…。お母さんに迷惑かけないように頑張るから…。それと…私しばらく知り合いのお家にお世話になることになったから…家にはしばらく帰らない…うん。長くなってごめん…じゃあ、仕事頑張ってね、それと無理しないでね…。」
そう言って通話ボタンを切る
「…ハァ…」
ケンカしてる訳じゃないのになんでこんなビクビクしてるんだろ…。とりあえずお母さんに心配と迷惑さえかけなければいいか…。心配…心配してくれるのかな。そう思ってゴロンと後ろに倒れた瞬間だった。
「凪ー!お風呂案内するわよー!!」
と言いながら徐倫さんによって勢いよく障子が開けられ思わず急いで起き上がってしまった。せめて一間開けよ?そして開けていいか聞こう?とても心臓に悪い
「は、はい。あ…」
「?どうしたの?」
お風呂…入れてもらうのはとてもありがたいのですけど…。
「私…着替え持ってないです…」
「あぁ、大丈夫よ。私の使えばいいわ」
「!?」
いやいや、徐倫さん。それは確かにありがたいことなのですが。あなたと私の身長差ではかなり服に余裕ができてしまいますが…。
「流石に下着は貸せないけど服ぐらいは貸すわよ。」
「はぁ…」
「じゃあ、ついて来て」
と歩き出す徐倫さんの後をついていく。
「ついさっきさ、誰と話してたの?」
「え?」
「いや、あんたの部屋に行く時あんたの声がしたからさ」
「あぁ…お母さんに連絡してました。一応ちゃんと話しておかないといけないかなって思って…。」
「え、スタンドのこと喋ったの!?」
「そんな!喋ってませんよ!!喋っても信じてもらえないだろうし…。」
「まぁ、うん、そうよね。でもさぁ…」
と突然徐倫さんは足を止めて私の方を見る。
「今日1日あんたの会話したり聞いたりしてはっきりしたんだけど、あんた。
謝ってばっかりね。」
「!!あ、その、ごめんなさい…」
「ほら、それ。」
「!!」
「別にやましいことしてないのになんで謝るの?ついさっきの電話でも謝ってばっかりだったじゃない。」
何も言えない…言い返せない。いや、言い返す場面ではないけど本当にその通りだと思う。別に悪いことは何もしてないと思う。でも瞬時に自分が悪いと思ってしまう。だから謝ってるのはほぼ無意識だ…。どうしよう…なんて言えば…なんて言葉を言えば…。
「ッ…ふっ…くっくっ…」
「え?」
なんで笑ってるんですか?徐倫さん…
「ッ…はははははは!!!も、もう凪最高っ!」
「え…」
これはあれですか、からかわれてたパターンですか。
「じょ、徐倫さんっ…!」
「はぁー…ごめんごめん、だって凪表情がコロコロ変わって面白いんだもの!ちょっとからかいすぎたわね、ごめんごめん。でもさっき言ったことは本当よ。
もうちょっとあなたは堂々とすべきよ、凪。」
そう言って徐倫さんは私の頭を優しく撫でた。なんだろう…デジャヴ。
「じゃ、行きましょ。」
再び歩き始めた徐倫さんについていく。
やっぱりこのお家の人達みんな優しい…のかな。
「じゃあ、タオルはこれ使ってね。服はここに置いとくから。」
「ありがとうございます」
「じゃあ、ごゆっくりー」
そう言って徐倫さんは脱衣所を出て行った。
「…入るか…」
服を脱いで徐倫さんが置いておいてくれた服の隣に丁寧に畳んでおいておく。
チョーカーはやっぱり外れないのでつけたまま入る。お風呂は普通の家庭よりちょっと広い。まぁ、みなさんあんだけ身長やガタイが大きかったら普通の一般家庭のお風呂じゃ狭いだろうなぁ…。湯船を見るとお湯がはられていて…うーん…これは浸かるべきか浸からぬべきか…とりあえず先に洗おう。シャワーの蛇口を捻りシャワーからお湯を出すちょうどいい温度で少しだけ気持ちがホッとした。
シャンプーがいっぱいあったけど女の子女の子してるピンクのシャンプーにした。裏表記には女性の髪を潤すリンス付きとか書いてあるからこれでいいよね。シャンプーからはすごいいい匂いがしてちょっとホワホワした。髪を洗い流してボディーソープを手のひらに乗せて体を洗っていく。ふと鏡に目をやると首元のチョーカーに目がいく。なんだかこれでは私が犬か猫…首輪に見えてしまう。チョーカーなんて買うんじゃなかった…。小さくため息をついてシャワーで体についた泡を流していく。さて、どうしよう。さっきからずっと悩んでいることだけどお風呂に浸かるか浸からないか… うーん……ちょっとだけなら…いい…かな?ゆっくり足を湯船につけていき徐々に体も浸けていく肩まで浸かるとふうと溜息が出た。やばい…めっちゃ気持ちいい…。お風呂はやっぱりこのほのぼのがいいよね。大好きお風呂ラブ、私はお風呂が好き!愛してる!だからお風呂の方も私のことを愛すべきだよねぇ…?とかどこぞの漫画に出てくる情報屋みたいなことを心の中で叫んでみる。ちょっとこれは心に余裕ができてるんだよ、いいことだよ。
ハハッ☆(ミッ◯ーボイス)
そういえばジョナサンさんはこの家の長男なら承太郎さんは次男?にしてはあまりなんというか…うーん…あ、ついさっきご飯の時徐倫さんや仗助さんがジョセ兄って言ってたな…。ということはまだお兄さんがいるのか…お風呂から上がって帰って来てたらあいさつしとかないと…。長風呂はあまりしちゃいけないよね、もし誰かまだ入って無かったら待たせちゃうことになるし。そう思い湯船から急いで出る。髪の毛が落ちてないかを確認してお風呂のドアを開けた…のと同時に脱衣所のドアが開き一人の男性が入って来てがっつり目があった。
「「…え?」」
その男性はなんだかすごい特徴的な髪型をしていて紫色のマフラーをつけていて顔立ちは少しジョナサンさんに似て…あ、この人が噂のジョセお兄さんですか…
「え、えと…?え?」
ジョセお兄さんはしばらく固まってゆっくり目線を下に下げていき…下?
私もゆっくり目線を足元に下げていき…あ。。。ナンテコッタ…全ての意味を理解した時ジョースター家に私の叫び声が響いたのでした…。

END

[*前へ]

4/4ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!